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カノンと土の塔の連載をストップします

お久しぶりです。一ノ瀬一です。

突然ですがカノンと土の塔の連載をストップしようと思います。続きを楽しみにしていただいていた方には申し訳なく思っています。

理由としましては、急激に忙しくなってしまったこともあるのですが、私はしっかりとこの作品を今愛せているか、面白いと思えているかと問われたときに肯定できる自信がないことが一番大きいと思います。

おそらくそうなってしまった原因としては、
①違う作風にチャレンジしてしまったこと
②モチーフが多すぎてまとまらなかったこと
③キャラが完璧に掴めていないこと
あたりがあると思います。

①についてですが、まずこの作品を書くモチベーションとして依空まつり先生の『サイレント・ウィッチ』という作品のような伏線回収をして完璧に近い形で作品全体がまとまっているものが書きたいというものがありました。

実は『カノンと土の塔』にもすでにかなりの数の伏線があるのですが、伏線回収を意識しすぎるあまり物語の本筋の面白さが減ってしまいました。

②についてですが、この作品を考えているときに実は二つの楽曲からインスピレーションを受けました。柊マグネタイトさんの『カノン』、YURAGANOさんの『存在していて、』です。

『カノン』からは魔術を行使するときのイメージ、『存在していて、』からは塔とシルヴィのイメージを得ています。ちなみにカノンの名前はこの楽曲からではなくクラシックの演奏様式から取りました。

このようにいくつかのものからイメージを得ていたことで、一つのコンセプトに対して流動させるべき設定が上手く動かせなくなってしまい、結果的にまとまらないものになってしまいました。

③についてですが、カノンの置かれている立場の解釈が難しかったことによるものです。土聖なのに土属性の魔術で多くの塔の魔術師に劣っている彼女は劣等感を抱いているのですが、学園に行くと彼女よりも土属性魔術において秀でている者はおらず、「ここで一位を取ってもなぁ」という心情になると私は思いました。

しかしそれだと彼女がとても高慢で嫌な人間と映ってしまうのではないかなどいろんなことを考えてしまって、安心して感情移入することができませんでした。

話が進むごとに徐々にいろんなキャラの心情が見えてきて、他のキャラへの感情移入がカノンに対してのそれの何倍も出来ていることに気付き、私はカノンに感情移入しきれていないことに気付きました。

そうなってしまったのは、ストーリーやキャラ設定を決めた私の責任であり彼女に対して申し訳ないと思いました。


こういった理由から、私は自信を持ってこの作品の続きを書けないと判断しました。

今回は背伸びをしすぎてしまったので、途中で書けなくなってしまう作品を出さないためにも、もっと自分の書きやすい書き方で今後は書いていきたいと思います。

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