『氷結の魔術師』の登場人物一覧です。
ただ紹介するのも面白くないので、名前の由来と二つ名を載せています。(主要人物のみ)
○ミストヴィル
・シリカ ー氷結の魔術師ー
17歳。見習い水晶魔術師。臆病で引っ込み思案な性格で、姉であるリビラの影に隠れがち。水晶魔術師の術『氷結召喚』を上手く使えず、術を使いこなすリビラに対して劣等感を抱いている。早く一人前になりたいと思って特訓に励むが努力は実を結ばず、姉の活躍を見るたびにますます劣等感を募らせている。
姉の恋人であるレイクのことを実の兄のように慕っており、彼の下で薬学を学んでいる。
名前の由来は、水晶の元である化合物、二酸化ケイ素の別名『シリカ』から。
・リビラ ー氷結の魔術師ー
25歳。水晶魔術師。困った人を放っておけない姉御肌な性格で、いつも魔力を使って住民を助けて回っており、誰からも慕われている。自分の身を守れるようになってほしいと願ってシリカを水晶魔術師に推薦したが、彼女に期待するあまり口うるさくなってしまっている。
レイクとは6年前に知り合い、5年前から交際を始めた。
名前の由来はなく、イメージ先行。後付けだと『River(川)』から。
・レイク ー仮面の医師ー
26歳。医師。かつては水晶魔術師を志していたが、自分に魔力がないことを知って絶望し、プライドを保つために医師に転身した。人々のために奔走するリビラのひたむきさに惹かれて交際を開始するが、水晶魔術師として活躍する彼女の存在に陰ながら嫉妬心を抱いている。
一見人の良さそうな性格を装ってはいるが、実際はプライドが高く他人を見下している。
名前の由来はなく、イメージ先行。後付けだと『Lake(湖)』から。
・ゲバルド
ミストヴィルの町長。しかつめらしい老婆。気難しい性格だが、水晶魔術師になった意味をシリカに教えるなど、指導者的存在でもある。
○アースドローム
・グレイ ー手練の農夫ー
20歳。農夫。熟達した剣術の腕を持つため、農業や行商に勤しむ傍らで魔物や賊の討伐を任されている。また、洞窟で暮らす幼馴染み、ラシーヌの元へ週に一回物資を運搬しているが、実際にはほぼ毎日彼女の元に通っている。普段はクールでストイックだが、ラシーヌのことになると熱くなる。
見知らぬ人間にも親切に接する一方、目的の邪魔になる人間は切り捨てる冷酷な一面もある。
名前の由来は、岩の色の『Glay(灰色)』から。
・ラシーヌ ー豊穣の巫女ー
20歳。渇いた大地を癒やす力を持つ巫女。淑やかな物腰で、優美で儚げな雰囲気を漂わせている。普段は森の奥にある洞窟に一人で住み、そこで神への祈りを捧げている。洞窟での孤独な生活に寂しさを募らせ、自分に会いに来てくれるグレイの存在を心の拠り所としている。グレイを村に縛りつけていることを心苦しく思いながらも、彼を失って一人になることを怖れている。
名前の由来は、フランス語で『根』を意味する『Racine』から。
・ホウロ
アースドロームの村長。雪だるまのような体型をした愛らしい老人。温厚で親切な性格で、村を訪れたシリカの人捜しに協力する。
○ウィンダット
・ブリーゼ ー霊現の祈祷師ー
18歳。精霊の声を聞くことができる祈祷師。真面目で責任感が強く、常に努力を怠らない。精霊のいる森の近くに弟のゼフィルと二人で住み、昼間は森をパトロールしている。精霊の声を聞くための修行をサボりがちなゼフィルを許せず、ついお説教をしては喧嘩になっている。
妖精のような姿をしたピクシーという精霊をいつも連れており、他の精霊よりも大切にしている。
名前の由来は、英語で『そよ風』を意味する『Breeze』から。
・ゼフィル ー霊現の祈祷師ー
18歳。祈祷師。不遜で突っ張り屋な性格で、初対面の人間に対しても反抗的な態度を崩さない。姉と違って精霊の声が聞こえず、声を聞くための修行もサボっているため、ブリーゼや村人からいつも叱られている。姉に対して劣等感や、自分の気持ちを理解してもらえない寂しさを抱いているが、それを口には出せずに逆に反発した態度を取っている。
名前の由来は、ギリシア神話に登場する風神、『Zephyros』から。
・クシルファ
ウィンダットの村長。山羊髭を生やした仙人のような老人。祈祷師としての役目を果たそうとしないゼフィルに手を焼いている。
○サラマンド
・フラム ー紅蓮の魔女ー
16歳。火の力を操る魔女。年齢の割に蠱惑的な外見をしており、顔のいい男には色目を使う。
12歳の頃に力が暴発して火災を起こし、友人に火傷を負わせた。そのために友人がいなくなり、街の住人からも魔女と呼ばれて怖れられるようになった。事故の後も父であるアインだけは味方になってくれたため、父に対しては親和しているが、一方で父の傍で力が暴発するのを怖れて家に寄りつかずにいる。
名前の由来はフランス語で『炎』を意味する『flamme』から。
・アイン ー豪腕の鍛冶屋ー
42歳。フラムの父。鍛冶職人。大柄な体格をしており、性格も見た目どおり豪胆でおおらか。
12年前に妻を亡くし、男手一つで娘を育てている。母親がいない寂しさをフラムに感じさせないよう配慮しつつも、悪さをした時には叱っていた。フラムが4年前に火災を起こした際には、娘を責めることはせず、自分の力と向き合ってコントロールできるだけの強さを持つように諭した。放埒な振る舞い止めないフラムに手を焼きながらも、彼女を街の人間の役に立てる存在にしたいと思っている。
名前の由来は『iron(鉄)』から。
・タウザ
サラマンドの町長の老女。神経質な性格で、歯に衣着せぬ物言いをする。街のために力を使わないフラムに手を焼いている。
○クリスタナ(王都)
・シトロフ
クリスティアラ三代目国王。尊大な物腰の老人。水晶で造られた城に住んでいる。
名前の由来は黄水晶を意味する『citrine(シトリン)』から。
○その他
・グリムロード
クリスティアラで唯一四元素の力を操る魔術師。数百年前に魔術師による反乱を率いていたが、王軍に倒されて死亡した。
名前の由来は、フランス語で魔術書を意味する『grimoire(グリモワール)』と英語で支配者を意味する『lord』から。