病気を不運と考えることは、治癒の働きを確実に妨げる。
病気を自分自身の成長のための贈り物ととらえることが、病気を治すための最高の手段である
これはアンドルー・ワイルの格言である。
得てして今回。精巣癌というものになったわけだが。
学ぶことも多く、この若さの中で多少なりと余裕をもってこの病気に挑めたのは、幸いなことなのかもしれない。
さておき、近況の報告となるわけだが。これが抜群によかった。
大学病院へと移り、多くの機械によっていじめられた結果。
元々ステージ2の非セミノーマだった症状が、最終的にステージ1の非セミノーマに更新され、さらに酒も解禁となった。
癌の根源となる箇所は全て取り除かれていると結果が報告され、順調に体内の癌細胞も減少傾向にある。
根本治療をした後は、体内の癌細胞というものは5~7日のサイクルで半分になる。
それを示す数値(いわゆる血液検査でやる腫瘍マーカー)はかなり速いスピードで減っており、混合型であるのに驚くべき結果だと太鼓判を押された。
まさに「諸悪の根源を断った」というやつだ。嬉しい限りである。
とはいえ、完全に体内の浄化を行うには、やはり投薬治療が必要になってくる。
まだ少し先の話なのだが、抗がん剤治療と経過観察。場合によってはいずれ再発で出そうな腹の膜を事前切除する手術が必要にはなるが、何にしても生きられるというのは幸いである。
やりたいことをやり、好きに食べ、生きられるというのは幸せなことであると。
そう、強く感じる夏の日である。