雑魚亡者

　私が殺したひとは、短い命を散らしたあとも、美しいままだった。だけど死んでから、新たに動き出すことはなく、時を止めた肉体は、そのまま焼かれて、骨になってしまった。私は火葬場には同…

全てが終わりかけの終末世界で生きる郵便屋。謎の男から託された小包を届けるため、複合式万能自動二輪「ミーティア」を走らせる。 プロット立案者：麻根重次さま　カクヨムID@Haba…

罰当たりなことをして祟られた人たちの話です。

今を愉しまずして、何時愉しむというのか。

成人を迎えた義理の娘に感慨深さを感じていた主人公、マルス。 突然その娘に武器を向けられ、困惑しながらも娘を傷つけることをためらい、追い詰められていく。 敗北したマルスが告げられた…

西暦2131年。 内戦で荒廃した北米大陸を軍用ジープで旅する訳アリの二人……。 本作は、出版サークル「弘法の筆」さまのSFアンソロジー「恋する塩漬け羊は宇宙でときめくのか」に寄…

（過去作『冬の海浜にすさぶ』リメイク・Pixivより転載）1998年12月。冬の浜に打ち上がった少女は、自らを死に損ないの人魚と名乗った。第一発見者の“俺”は彼女を餌付けし、二人…

日本で死んだミケは、異世界でも公爵の飼い猫としての天寿を全うしたのだった。しかし、ミケが気がつくと幽霊になってしまっていた。 まさかの3度目の人生は猫の幽霊？！ ミケは再びご…

【月曜、金曜の18時更新！】 ※現在スケジュール調整のためいったんストップしています、申し訳ありません。 「戦っても赤字だなんて、こんなのやってられるか！」 赤字脱却を目指す傭…

短編です。

　20××年、文明は核戦争で滅びた。 　略奪や奪い合いで、多くの人間たちが死にゆく中、５０年の月日が経つ。 そこでは数少ない生き残った人類たちが各地に散らばり、自由に暮らし始め…

交通事故で父を失った十四歳の小畑春花は、幼いころに爆弾テロで母を亡くしており、天涯孤独の身となる。 父の仕事が国防に関わるもので、暗殺された可能性があると聞かされた春花は、自身の…

※2023 6/1 諸事情によりこの日からキャラ名一部変更していきます 　顔も知らない母親の借金のせいで祖母が過労死し、若干15歳にして大鳥ホノカは多額の借金を抱え身体を売るこ…

人類滅亡から５０００年。人の記憶を宿したアンドロイドたちの文明は、長い停滞機期を漂っていた。そんな中、惑星に人類に似た生命体が、漂着した。ライトノベルよりなＳＦです♪

ある種の個人的な地獄を書きました。 「草食アングラ森小説賞」参加作です。 宗教、暴力、虐待、動物虐待、ネグレクトなどを想起させる描写がありますが、この物語はフィクションであり法…

　あの日、星条旗のはためく合衆国の片隅で、私の父は自殺した。 　合衆国の敵から国家を守るため、無人機爆撃を実行し続けた父。 　その父を苦しめたのは、この国が長年続けてきた歪な戦争…

　終戦後も戦場の悪夢に囚われたままの追放聖女と戦禍の記憶を消し去りたい銃後の人々の物語。 　僕の婚約者はかつてセプテントリオの妖精姫と呼ばれていた。 　銀糸のような癖のない髪に…

「当ても無いただの流れ者さ。そんな洒落たもんじゃねぇよ」 　砂漠の街ミドガに現れた一人の賞金稼ぎ。彼女の名はディーン。 　馬の姿を模した機械の獣――ニール――を駆るその姿に人々…

　この世界の魔法は声に出す事で発動される。 　カナリアと呼ばれる少女は魔法使いだった。ただし、物心ついた時から彼女の声は出ない。 　声が出ない魔法使いは一人もいない。カナリア以外…

　幼い頃に去勢され、声変わりをしないまま成長した男性ソプラノ「カストラート」の登場で熱狂的な音楽の流行が起こった時代。一人の「カストラートの道を蹴った吟遊詩人」が、その長い人生の…

　暦が新たに『星暦』と名を変えてから、二千年近くの時が流れた現代。 　災害と公害により生物は死に絶え、世界は既に滅んでいた。だがそれでも尚、人類は滅んでなどいなかった。 　巨大…

「引き金を引く理由ならある。私が生きるために、今、貴方を撃つ」 ティナ・バレンスタイン、齢二十。 歳にそぐわずあどけなさの残る容姿に、冷ややかな表情を乗せた女狙撃手は一人、傭兵…

神様の過ちで死んでしまったブラック企業の社員田中雄平は、そのお詫びということで異世界の島に転生する。更にボーナスで貰った本「技術指南書」を頼りに、島を農業地へと開拓する雄平。そこ…