やられ役の蛮族王子が主人公に逆襲したら原作崩壊したんだが。~ひたすら努力して鍛えまくった結果、いつの間にかラスボスすら上回る強さになっていた~
第16話 蛮族王子、主人公の家族+ホムンクルスを手に入れる
第16話 蛮族王子、主人公の家族+ホムンクルスを手に入れる
ノレア、ルナ、ユラの三人が完全に堕ちた。
「はあ♡ はあ♡ ボク、会ったばかりの男の子にめちゃくちゃにされちゃった♡」
「よがってるユラ姉様、可愛かったのです♡」
「うふふ♡ これからは家族三人でエルト様にお仕えしましょうね♡」
俺は三人のおっぱいに顔を埋める。
美人母姉妹のおっぱいに溺れる機会など滅多にないだろうからな。
しっかり堪能しておこう。
俺がノレアたちとエロエロな行為をした余韻に浸っていると、不意にユラが思い出したように手を叩いた。
「あ、そうだ♡ ボクを女にしてくれたエルトさんへのお礼にいいものをあげる♡」
「いいもの?」
首を傾げる俺の手を取り、ベッドの近くにあった硝子製の柱にユラが駆け寄った。
ユラが柱に触れ、レバーを動かす。
すると、柱の中に満ちていた液体が排出されて、硝子が魔法で消失した。
そして、中のホムンクルスが出てくる。
帝国ではあまり見ない珍しい鳶色の長い髪と琥珀色に光り輝く瞳が美しい女だ。
あとスタイルがいい。
メリハリのある体型をしており、おっぱいが大きいのに腰が細く、お尻は安産型で太ももはムチムチ。
身にまとうスーツは少しSF感のあるえぐい角度のへそ出しハイレグレオタードだ。
長手袋やサイハイブーツが艶やかな肢体を強調している。
ホムンクルスが俺を真っ直ぐ見つめて、ゆっくりと口を開いた。
「問い。貴方がわたくしのマスター様ですか?」
ホムンクルスが俺に話しかけてきたので、ユラの方を見やる。
ユラは笑顔で頷くよう促してきた。
「そうだ」
「承知しました。ではマスター登録を行います。わたくしのおっぱいを強く揉んでください」
「分かった。こうか?」
俺は指示に従ってホムンクルスのおっぱいを揉みしだいた。
「んっ♡ 手形の認証登録、完了しました。続けてキスによる唾液の採取を行います」
「むぐっ」
ホムンクルスが身を屈めてキスをしてきた。
それもただのキスではなく、執拗に舌を絡ませてくる大人のキスだ。
どれくらいそうしていただろうか。
「んちゅ♡ れろ♡ 唾液による生体情報の登録、完了しました。最後に子種から遺伝子を採取します」
不意にホムンクルスが俺から唇を離し、その場で俺にお尻を向けてきた。
その意味を理解して相棒が疼く。
俺はホムンクルスをその場で抱き、遺伝子情報を彼女に渡した。
「んっ♡ マスター様の情報を登録しました。今後、我々ホムンクルスはマスター様の忠実な下僕として誠心誠意、絶対服従することを誓います」
「ほほう」
絶対服従。
バンデッドの人間に対するその宣言は、人権も含めた何もかもを放棄するという意味になってしまう。
作り物のホムンクルスの台詞だと分かっていても蛮族魂が疼く言葉だった。
俺がホムンクルスの態度に感心していると、その生みの親であるユラが褒めてほしそうにもじもじしながら見つめてくる。
「どうかな、ボクの作ったホムンクルスは。この娘はホムンクルスの統率個体で、いわばリーダーのようなものだからボクの作るホムンクルスたちは彼女に従うよ」
「ふむ。つまり、そのマスターである俺に全てのホムンクルスが従うということか」
「うん。まだホムンクルスたちは百人もいないけど、設備が揃えばいくらでも数は増やせるし、彼女たちは日光から生成した魔力で動くから食事も水も不要!! それでいて年も取らないんだ!!」
改めて考えるとホムンクルスを作る技術は凄まじいと思う。
ノレアの公爵家当主としての権力を使って集めさせた金を使い、ルナに魔導具の武器を作らせ、ユラのホムンクルス軍団に戦わせる。
これならば帝国と正面からドンパチやり合っても負けることはない。
そこに俺の魔力を用いた戦闘技術を叩き込めば、一人一人が一騎当千の最強軍隊が完成するのではないか。
想像が止まらない。
「しかし、統率個体のホムンクルスと呼ぶのも面倒だな。お前は今日からクルスだ」
「承知しました、マスター様。本日からわたくしはクルスと名乗ります」
さて、お次は――
◆
場所は移り、バンデッド王国の地下牢。
薄暗い牢屋の中で、リオンは必死に脱出する術を考えていた。
(どうにかしてここから逃げないと……)
しかし、いくら考えても手段が思い浮かばない。
牢の中のリオンにできることは何もなく、ただ時間だけが過ぎていく。
否、正確には少し違う。
「うっ、くっ」
リオンは何度も思い出してしまうのだ。
記憶に鮮明に焼き付いてしまった、想っていた少女の姿を。
その時の惨めな気持ちを。
それがリオンの思考を著しく鈍らせて、脱出する方法すら考えられなくなってしまっていた。
「これはこれは、朝から楽しそうですね」
「っ、アンリ……」
「貴方がわたしの名前を呼ぶことを許した覚えはありませんが、今回はいいでしょう」
地下牢にやってきたアンリは、リオンが見ても分かるくらい上機嫌だった。
「今日は貴方に是非見ていただきたいものがあります」
「そ、それは……?」
アンリが懐から取り出したのは、ちょうど手の平に乗るサイズの水晶のような透明な石だった。
何かと思ってリオンが警戒する。
しかし、リオンのことなど気にした様子もなくアンリが石に魔力を注ぐ。
次の瞬間、空中に映像が映し出された。
「え?」
そこに映っていたのは、リオンもよく知る人物たちだった。
その人物たちがリオンとそう年の変わらな少年に群がっている。
ズキッと胸に痛みが走った。
『私のことは本当の母だと思ってね』
そう言って朗らかに笑う血の繋がっていない母。
教会に捨てられていた母というものを知らないリオンに愛情を注いだ彼女が。
『ボクは人付き合いが苦手でね。でも、君とは仲良くやっていきたいな』
滅多に地下室から出てこない姉。
不器用ながらもリオンと本当の家族になろうとしていた彼女が。
『ルナはリオン兄様が大好きなのです!!』
無邪気で可愛らしかった妹。
実の兄ではないと知りながらも、兄として慕ってくれていた彼女が。
『リオン』
『リオンくん』
『リオン兄様っ』
少なからず異性として意識してしまっていた家族たちが……。
『エルト様♡』
『エルトさん♡』
『エルト兄様っ♡』
リオンからネルカを奪った男に群がっている。
これから何が始まるのか、それは誰にでも予想できるものだった。
しかし、不意に映像が消えてしまう。
他ならぬアンリが石に注いでいた魔力を止めてしまったのだ。
「こちらは映像を記録できる魔導具らしく、ルナ様が作ったものだそうです。ネルカが撮影してくれたものを送ってくれました」
「ど、どうして……」
「どうして映像を途中で止めたのか、ですか? ふふふ、当たり前ではありませんか」
妖艶に微笑むアンリ。
彼女はリオンにとって受け入れたくない現実を淡々と語る。
「彼女たちはもう貴方の家族ではなく、エルト様の女。その裸体は貴方のような弱者が見ていいものではありません。精々、大切な家族たちが乱れる様を妄想して自らを慰めてください」
そう言ってアンリは地下牢から立ち去った。
その日、リオンはアンリに言われるがまま、妄想で自らを慰めるのであった。
―――――――――――――――――――――
あとがき
どうでもいい小話
作者「またしてもリオンの脳が破壊される音」
エ「ん? 何の話だ?」
「ホムンクルスは最高だと思う」「アンリがサディストすぎる」「また何も知らないエルト……」と思った方は、感想、ブックマーク、★評価、レビューをよろしくお願いします。
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