第4話

「ん、ふっふ~!苦労してるようだぽん」


ス「その声は、アボガト!?」


いたずらっ娘的な美少女、教室の窓から入ってくる。

ちびっ子でかわいい。

テロップ「アボガド」


アボガド(以下「ア」)「我ら魔界の“狂絶ゲーム”いきなり消滅させたら、すぐ終わるぽん。生かさず、殺さず、がコツだぽん」


ス「わかってるわよ!田舎者!」


ア「誰が田舎者だぽん!そんなことじゃ一流ゲームマスターにはなれないぽん」


ス「あんたはどうなのよ?」


ア「ま、まぁ、ばっちりだぽん」


ス「本当にぃ?」


ア「あ、あっしの事より自分の心配するぽん」


ス「それもそうね。カツーフ!」


モブ達、生き返る。


モブA「ムニャムヤ・・・ん?」

モブB「寝てた・・・?」

モブC「確か、ゲームがどうのこうのって」


モブD「そうそう!!美少女と野球拳!!」


ストロベリー・メロン、ぷるぷるしながら耐える。

アボガド、教室の窓から笑いをこらえながら見ている。


ス「や、野球拳はやりません。100回じゃんけんです。2人でペアを作ってください」


モブ達、2人組のペアを作る。


ス「第一試合を始めます。そこの組、前へ」


モブA,B、教壇の前に出る。


ス「まずはアピールタイムね。1分間、自由に使って。しゃべってもいいし、身体を動かしてもいいわ」


モブA「よ~し、アピールするぞぉ~!えっと、俺は絶対勝つぜ~!」

モブB「俺も!絶対に勝つぜ~!いえ~い!」


ス「・・・」


窓からこっそり見学のアボガド「・・・」


ス「も、もう1分経ったわね。では・・・100回じゃんけん、始め!」


モブAB「よ~し!じゃんけんポン!ポン!ポン!ポン!・・・」


前半戦70回、終了。

31勝29敗10引き分けでモブAのリード。



ス「後半戦の前に、再びアピールタイムよ。各自、1分間ずつアピールしなさい」


ス(心の声)(アピールタイムはこのゲームのキモなの!ブラフとか威嚇とかで駆け引きしてよね!)


モブA「よ~し、後半戦も勝つぞ~!頑張るぜ~!」

モブB「俺も!絶対に勝つぜ~!頑張るぜ!!」


ス「・・・」

窓からこっそり見学のア「・・・」


ス「も、もう1分経ったわね。では・・・100回じゃんけん後半戦、始め!」


モブAB「よ~し!じゃんけんポン!ポン!ポン!ポン!・・・」


後半戦30回、終了。

16勝10敗4引き分けでモブAの勝ち。


モブA「やった!勝ったぜ!」

モブB「くっそ~負けたぜ~」


ストロベリー、敗れたモブBを消滅させようとするが・・・我慢。


ス「いい?あなた達。このゲームの重要なポイントは「アピールタイム」よ。もっと有効に活用しなさい」

モブ達「OK!」


ス(心の声)(ルール提示も有効活用してよね!過去の先輩悪魔のゲームでは・・・。動体視力が良すぎる人が全勝しちゃってたのね。

相手の手の動きを読んで、何を出すか事前に分かるから。

誰も彼に勝てなかった。

そこである対戦者はアピールタイムで自分の両手を切断した後、「グーチョキパーを声で言う」というルールを提示した。

さらに「後ろ向きで対戦する」ルールも提示して、唇の動きを読めなくしたの。

お互い後ろを向き合って、声でのじゃんけん。

手の動きも唇の動きも見れないから、動体視力は役に立たない。

結果、両手切断した人が勝った。

すごい盛り上がったわ!そういう感じのやってちょーだい!)



ス「第二試合を始めます。そこの組、前へ」


モブC,D、教壇の前に出る。


ス「まずはアピールタイムね。1分間、自由に使って。しゃべってもいいし、身体を動かしてもいいわ」


モブC「俺は絶対に勝つぞ~!頑張るぜ!」

モブD「俺も!勝つぜ~!」


ス「・・・」

窓からこっそり見学のア「・・・」


ス「では・・・100回じゃんけん、始め!」


省略。


ス「後半のアピールタイムよ」


モブC「俺は絶対に勝つぞ~!頑張るぜ!」

モブD「俺も!勝つぜ~!」


省略。



ス「第三試合を始めます。アピールタイムを」


モブE「俺は絶対に勝つぞ~!頑張るぜ!」

モブF「俺も!勝つぜ~!」


ス「第四試合を始めます。アピールタイムを」


モブG「俺は絶対に勝つぞ~!頑張るぜ!」

モブH「俺も!勝つぜ~!」


ス「第五試合を・・・」


モブI「俺は絶対に勝つぞ~!頑張るぜ!」

モブJ「俺も!勝つぜ~!」


ス「第六試合・・・」


モブK「俺は絶対に勝つぞ~!頑張るぜ!」

モブL「俺も!勝つぜ~!」


ス「・・・」


バシュン!

生徒全員消滅。


ス「もう!なんなよ~!!」


アボガド、必死に笑いをこらえる。

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