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「大人はみんな疲れてる」そして「子供は自己中」

 朝ドラ「らんまん」を録画で見てます。ボタニカルアートもやっていたので、牧野先生の事は高校の時から知っていました。

 季節の花が撮影時間に間に合わず、すべての植物はNHK美術部による作り物だそうで、その造形はほぼ狂気としか思えない。AIのCG並み。
 ここまでくると、本物って何なんでしょう? と思う。

「大人はみんな疲れてるんです」by江口夏実/鬼灯の冷徹。
本当にそう。今の日本、大人も子供も、みんななぜこんなに忙しいんでしょう。
(でも、韓国の人に言わせると、日本はのんびりしてて、素敵な国なんだって)

 疲れて、くたくたの心は「らんまん」を見ていると元気付けられます。脚本の力と言うものを思い知らされる。
 辛くて辛くて辛い時、テレビ小説、漫画、ゲームは、ひととき現実の辛さを忘れさせてくれて、気持ちを上げてくれる。こういう必要がラノベにも求められている。

 苦しい思いを物語の中に逃げてしばしの休息。異世界転生、ざまあ、スローライフ、みんな自分がやりたくてもできないことを代わりにやってもらってスカッとしたい。

 笑顔は健康の証、笑う理由を探す努力は自分を守るために必要だから。
ストレスが溜まっていると、新しいものを生み出す力を失ってしまう。

 ただSNSに溢れる、自分に都合のいい根拠のないポジティブ脳の若い人たちを見ていると恐ろしくなる。
「おい、ちゃんと現実生きてるか? どんなに楽しくても、これは全部“嘘”なんだぞ」

 現実はいつも思い通りになんて絶対ならない。運命はいつも甘くはなくて、塩っ辛
い。それでも命はそういう塩っぱい海から生まれてきたのだ。それでも、「ここで生きていこう」と覚悟を決めた者が、生き抜いて今に続いている。

 若さはいつでも自意識過剰で、他人と自分を比べ、無理な背伸びをして、自分を見失う。自分自身の実力以上のものを求めても、良からぬ結果しか生まれないのに。
 そうやってにっちもさっちも行かなくなって、破滅した人間を何人も見て来た。

 目の前の現実を受け入れられない(受け入れる覚悟がない)のは、自立できてない甘ったれ。

 甘ったれはプライドが高い。我慢ができない。癒されない気持ちがストレスを生む。他人と比べて羨んで「どうして僕ばっかり損をする」と言ってキレる被害妄想。

 自己中の子供「自分のやる事は全てうまくいく。世界は僕を中心に回っている」

 他人の立場になって考えるという能力がないので「自分が楽しいのだから、周りも楽しいに違いない」全て自分の都合の良いように物事を解釈する。

そして、思い通りにならないと、「悪いのはあっちだ」と簡単に捨ててしまう。
(親だってガチャなんだから)

 思い通りの“嘘空間”に引きこもって死ぬ気ですか? 
 昭和生まれの66歳のばあちゃんは、地に足のついてない浮ついたファンタジー脳がとても怖いです。



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