嘘だと言ってよ的な顔をしつつも嘘偽りの無い目で見つめてくるんだけど、決して甘やかされたいわけじゃないってことを分かって欲しい気もしなくもなくもなきにしもあらざらむと言いたいよ、マナ姉!(何て!?
↑ がんばって書いたレビュータイトルでしたが「35文字」しか入らないことに
いま気づきました……おのれカクヨムめッ!!(おこられる
―――――――――――以下レビュー――――――――――――――――
筋肉はゴリラ!! 下半身もゴリラ!! 燃える深紅の瞳もゴリラ!!(じゃあもう曇りの無いゴリラなのでわ…
っワイはゴリやッ!! プロゴリラー、ゴリやッ!!(やっぱり曇り無ぇ…
白と黒の雄々しき毛並みを逆立てし、密林の王、我こそは森の主……
「ゼブラ・ワイズマン」であるッ!!あっ、
……ちょっともう一回やり直してもよいでしょうか?
うっかり自分に近しい側の視点からレビューを書こうとしてしまいましたウホ(うっかり?
事故により、姉弟ともに異世界に転生させられたミナトと姉のマナ。
社畜感まるだしの謎の女神から、魂の一時措置的、極めてビジネスライクな転生を促されキレそうになるところに、返す刀のしたり顔でアンガーマネジメントという令和コンプラの象徴のような事なかれの術を教わるところからお話は始まるのでした……
6秒数えて落ち着くんだ……6は「完全数」……俺に完全なる諦観を与えてくれる……
とミナトが言ったかどうかは定かではないですが(言ってないことは確か)、
なんと、女子高生だったマナ姉の身体はかの名探偵のように見た目は7歳/頭脳は17歳になってしまったのでした……
「転生バグ」、なるほど!そういうのもあるのか……と思っていた矢先に送り込まれた鬱蒼とした森林の中でサバイバルが始まり、そしていきなりのあの強敵(ウホ)との戦いへと突入していくという息もつかせぬ展開が待っているのですが、環境も身体も立場もいきなり変わったゆえのミナトとマナ姉の葛藤がその根底に流れており、それがこの転生譚に深みを与えていますのですウホ!
小さくなってしまっても、そのお姉ちゃんに甘えるというか頼りにしていたミナトですが、人との繋がりの中で、徐々に成長を見せていくのですな……この辺り、非常に心情が丁寧に描かれており、互いのすれ違いにやきもきし、それでも互いを想う気持ちにじんわりすること必至!! とか思っていたら最後の思わぬ真実にびっくり!! まさかあの〇〇〇が実は〇〇〇じゃなくて〇〇〇だったとは……っといけねえ、思わず喋っちまぁとこだったってんだぁぃちきしょうめぃッ!!(ありがとういつもネタばれを防いでくれる江戸前のおじさん……
最後に私が言いたい事はただひとつ……
ミナトの奴、姉離れしたと思ったら、どうして現場で金髪長身の姉属性の美麗女性と出逢っていい感じになるんだウホホホォゥッ!!(血涙を流すほど羨ましがらなくても……
一風変わった転生譚、善きですぞッ!! 読もうウホッ!!
女神まわりの慌ただしさや、異世界の生活の可笑しさで軽快に進むのに、この作品でずっと残るのはミナトとマナ姉の距離でした。
森でのすれ違い、街に出てからの暮らし、赤札をめぐる話まで、場面ごとの面白さはしっかりあるのに、どこを読んでもこの二人の関係が芯に通っているのが好きです。
特に良かったのは、強い言葉や大きな事件だけで押さず、食卓や帰り道や何気ないやり取りの中で、二人の関係が少しずつ変わっていくところでした。
熊肉カレーの回みたいな、生活の手触りがそのまま感情の積み重ねになっている場面がとても印象に残っています。
終盤はきちんと向き合うべきものに向き合いながらも、この作品らしい可笑しさややわらかさが最後まで消えなくて、読み終えたあとに二人のこれからをもう少し見ていたくなりました。
賑やかで読みやすいのに、姉弟ものとして残るものがちゃんとある作品だったと思います。
タイトルや導入だけを見ると、幼女化した姉との異世界コメディに見える作品です。
実際、会話のテンポは軽快で、日常のやりとりもかなりコミカル。
ですが、読み進めるほどに見えてくるのは、姉弟の強すぎる結びつきと、そこから少しずつ変わっていく関係性でした。
「守りたい」と「守られたくない」が噛み合わないところや、互いに依存しながらも、少しずつ“隣にいる関係”へ移っていく流れがとても良いです。
異世界サバイバルやギルド仕事、狩猟や採取といった生活描写も地に足がついていて、冒険と日常がちゃんと繋がっているのも魅力でした。
笑えるのに、感情の芯はかなり重い。
タイトルの軽さで油断すると、しっかり刺される作品だと思います。
何気ない穏やかな日常から一転、姉マナと共に鉄骨事故に巻き込まれたミナトは、よくある女神の恩恵もろくに与えられずに異世界へと転生させられてしまいます。
せめてとミナトが願ったのは、亡くなった母の代わりに頼りにしてきた姉と同じ世界へ行くことでした。
しかし転生のバグにより、17歳だった姉は7歳ほどの幼女に。そして優しかったはずの姉の様子がどうもおかしいようで——。
不慮の事故からの異世界転生はよくある設定ではありますが、この物語は一貫してこの姉弟の関係性に焦点を当てたものとなっています。
転生のバグによってもたらされる、気持ちのすれ違い。苛立ち。わけも分からず振り回されながら、それでも生き残るために協力せざるを得ない二人に終始ハラハラさせられます。
現世では甘えん坊だった弟ミナトは、姉が幼女になっても『弟』で。
母親代わりに弟を守ってきたマナは、自身が幼女になっても『姉』であろうとします。
しかしこの関係性は、物語が進むにつれ徐々に変化していきます。その過程が、とても丁寧に描かれているのです。
序盤から張られていた伏線回収も鮮やかで、ふと気になっていたことが腑に落ちる納得感も保証します!
共依存からの脱却の先にある二人の未来を想像したくなる、ミナトとマナ、二人の物語。
お薦めします!