第8話 白い恋人

 SNS騒動から数日後、俺の日常は少し変わっていた。


 クラスで「佐藤の彼女、マジで金髪美女じゃん」とからかわれる回数が増え、美咲とは目が合うたびに気まずい空気が流れる。


 別に元々彼女が出来たとは言っていたわけだし、気まずくなる理由とかないんだが。


 大河は相変わらず美咲をベタベタ触りながら、時々俺をニヤニヤ見てくる。


 あのヤリチンの視線が、なんだか不気味だ。

そんなある日の放課後、LINEが鳴った。


【アリス】

悠真くん!白い恋人パーク、知ってる?

お菓子作り体験、予約しちゃった!

6時集合ね♡


 俺はスマホを握りしめ、思わず笑った。

アリスさんはいつも、俺の心の隙間を埋めるようにこうして連絡をくれる。


 白い恋人パークは、札幌の定番スポット。

ヨーロッパ風の可愛い建物が並び、工場見学や手作り体験ができる。


 夏の終わりで人は少なめだったが、アリスさんが待つエントランスは、すでに甘いチョコの香りが漂っていた。


「悠真くん! こっちこっち!」


 アリスさんは白いワンピースで、興奮気味に手を振る。



金髪をポニーテールにまとめ、頰が少し赤い。

俺が近づくと、すぐに腕に絡みついてきた。


「ふふ、今日は私が先生だよ。白い恋人、作ろうね!」


 体験コーナーは予約制の小さな部屋。

チョコレートを溶かして型に流し、クッキーを挟む工程。


 アリスさんが俺の隣にぴったり寄り添い、手を重ねてくる。


「こうやって、優しく混ぜて……ん、悠真くんの手、温かいね」


 彼女の指が俺の指に絡まり、溶けたチョコの甘い匂いが混ざる。


 俺はドキドキしながら、型に流し込む。

アリスさんは俺の肩に頭を乗せ、耳元で囁く。


「これ、悠真くんに似てるかも。外は普通だけど、中は甘くて……ふふ」

「外は普通ですか?」

「外見の話じゃないよー」


 完成したクッキーをオーブンで焼く間、俺たちはベンチで待った。


 アリスさんが俺の膝に座り、スマホで二人撮りの自撮り。

金髪が俺の頰に触れ、柔らかい胸が腕に当たる。


「ねえ、悠真くん。美咲さんのこと……まだ気にしてる?」


 俺は少し黙って、頷いた。


「まぁ、向こうは信じてなかったみたいだから。色々焦ってはいると思う」

「そっか」


 アリスさんは俺の頰を両手で包み、青い瞳を覗き込む。

「あーあ、私、嫉妬しちゃうよ。でも、悠真くんが幸せならいいけどー。……今は、私で埋めてあげるね?」


 彼女の唇が、優しく重なる。

チョコの甘い味が混ざり、舌が絡む。


 パークを出た後、俺たちは近くのベンチでクッキーを食べた。

アリスさんが俺の口に一口運んでくる。


「どう? おいしい?」

「うん……アリスさんが作ったから、最高だよ」


 彼女は嬉しそうに笑い、俺の肩に寄りかかる。

夕陽がパークの庭をオレンジに染め、遠くに札幌の街並みが見える。


 この瞬間、美咲のことを少しだけ忘れられた。


 今はアリスさんの温もりが、俺を支えていた。


 ◇


 一方、三園 大河は自分の部屋でスマホをいじっていた。


 白い恋人パークの2人の写真を見ながら、シコっていた。

あいつの彼女は、相変わらずエロい。


「ふっ……パークデートかよ。シスターなのに、こんな可愛いことしてるなんて、ますます美味そうだな」


 大河はアリスさんのSNSを検索。

教会の公式アカウントから、彼女の名前を特定。


 DMを送る準備を始める。


「よし、まずは軽く連絡かな。俺が落とせば……」


 大河の指が、送信ボタンに触れる。

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幼馴染がヤリチンにNTRので復讐したいと告解室で告白したら、シスターさんに逆告白されました 田中又雄 @tanakamatao01

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