どこか神秘的な天気雨の空の下、不思議な少女が言うのです。
「わたしと遊んでくれたら、一つ、どんな願い事でも聞いてあげる」と。
ただし、彼女は子供の願いは、叶えてくれません。
なので、十数年越しに――青年になった主人公に問いかけるのです。
「さぁ、何を願う?」と。
短編なので、するりと読めてしまう、読みやすい作品です。
神秘的な空模様の描写も美しいです。
そして何より、主人公の十数年越しの願い事に、私は胸がドキッとさせられました。
「あぁ、これは大人にならないとできない願い事だ」と思う反面、ちょっと自分が恥ずかしくなったのです。「私は、本当の意味で、大人になれたのかな……」と。
最後に、本作品を読まれた方へ、こっそり聞いてみたくなったのです。
「あなたなら、何を願います?」と。