意味からの脱却

 何かに意味を求めるのが人の業ならば、そこから脱却した意味のない『今』だからこそ輝く一枚の絵と、ひとときの音楽、それは意味がないからこそ美しく、儚く、それゆえに高級であります。

 その価値を理解し得た、ただの二人。『俺』の最後の嗚咽は、そんな夏の一幕に意味を獲得してしまった寂寥からきたのでしょうか?

 でもなぁ、二人とも。それが不幸せなことだとは、俺はちっとも思わないんだよ。

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