神は七日間で世界を作ったと、我々は教わる。
しかし神も結局人間の形をしているのだから……人間だって同じことが可能なのではないか。
臨という少年がいる。
彼は、異世界ファンタジー小説賞なるものを目指すために物語を書いてみた。
そして……彼は唐突に神になったのだ。
世界を作るということはすなわち、その世界の神になるということ。
少年臨は、大賞を取るということよりも偉大な権力と名声を手にする事になる。自分の作った世界にて。
しかし!!
そこには同時に責任もつきまとう。
ちょーっと考えが足りなかったり、
計算が間に合ってなかったり、
つまり、辻褄が合わなかったりするところまでの責任を負わなくてはならなくなってしまったのである。
そういえば聞いたことがある……「神は細部に宿る」らしい……。
そんなこんなで、
村人の名前が適当だったり、勇者や神官の名前まで適当だったり、
冒険の旅に出るはずの勇者の剣は、デカくて派手ならいいだろうという理由で実用性を全く考えておらず、
マスコットキャラクターは可愛さ余ってキモさ百倍。
勇者を溺愛するはずの悪役令嬢は、時代の多様化アンド流行を取り入れてまさかの……?
そんなどこまでもいい加減な世界。
神となった臨は果たして勇者に魔王を討伐させ、世界をつくり切ることができるのか……?
というお話。
志草先生にしては珍しい、七万字超えのほぼ長編にございます。
ファンは歓喜ですよね。
そして、前半はいつもの感じでとにかく発想力とセンスが爆発し、後半はまさかの……!?な展開になっていきます。
どうしても長編になると、堅苦しい物言いになったり情調になりすぎたり、
ナンセンスでいられないというか……シリアスになりがちになってしまうのですが、
それでもこの先生は、長編で自分の土俵で戦い続ける体力があるようです。
それがまずすごい。
お話も、馬鹿馬鹿しさに垣間見える、哲学的な問題だったり、倫理の問題だったりして、ただ笑えるだけではなく考えさせられます。
ものづくりをしている人間だったら尚更のこと。
そんな一作品で色々な味の楽しめる、志草先生待望の長編。
損はさせません。
ぜひ、ご一読を。
コメディ的な楽しさアリ! ファンタジーな冒険アリ! ミステリアスな伏線回収アリ! そして感動アリ! と様々な魅力を持った作品でした。
高校生の降田臨はファンタジーの小説賞で大賞を取ろうとし、作品の執筆を開始します。
しかし、色々と「アレ」な性質を持っている感じの臨の作る設定はかなり痛々しいものばかり。
そして、臨はある時に自分が作り出した異世界に降臨することに。
神官のシンカーン・キラキーラに案内されて異世界を見ていきますが、その世界では臨が「適当」にしてしまった設定がそのまま反映されてしまうというヤバい事態に。
モンスターが異常に弱かったり、設定していなかった人物名や地名が適当過ぎたり、あとは勇者の剣が異常に重かったり。
とにかく嫌がらせのような設定が次々と出てきて、臨やその世界の勇者らを苦しめていくことに。
……そんな風に楽しく笑いながら読めるコメディファンタジーな雰囲気を持った本作ですが、その魅力はそれだけには収まりません。
やがて、読み進める中でふと気になるポイントがいくつも。そして見えてくることになる、「その世界」にまつわる秘密が……。
笑いも驚きも感動も全て味わうことが出来る、充実感いっぱいの作品。強くオススメです!!
物語の世界にとっては作家は神なのである。
ゼロからイチをつくり出す。
世界をつくり、歴史をつくり、未来をつくる。
そしてここに、
ひとつの物語、ひとりの神が誕生する。
降田臨。
ノゾム イズ ゴッド。
ゴッド イズ ノゾム。
彼が産み落とした世界、グランドクロス。
産声を上げたばかりのこの世界に、
駆け出しゴッドの臨が降臨する。
作家にとっては稀によくある話。
駆け出しゆえの設定の甘さ。
その空白を埋めるものとは何なのか。
振り回されているのは世界か神か。
物語を完結へと辿り着くことができるのか。
コメディチックに描かれる異世界ファンタジー作品です!
とにかく笑えます!
笑いの中でも物語はしっかりと進行していき、気がかりなこともちらほらと。今後の展開が非常に気になります!
そして主人公の臨が愛くるしい!
主人公兼ヒロインだと私は思っております。
笑いに溢れる神の戯れを覗いてみてはいかがでしょうか。
異世界ファンタジー小説の賞に応募しようと、生まれて初めて小説を書くことにした高校生の降田臨。
設定を練るのに疲れ、AIに正気を疑われて眠ってしまった臨は、気づけば自分の書いた小説世界に転移していた。
でも、臨の設定がゆるゆるだったものだから、当然その世界はゆるゆるで……。
現在第3章4話。物書きならきっと一度は夢見る、「自作の小説世界に転移」という設定を活かしたギャグが光る、秀逸なコメディです。
1話に一度は……いえいえ、何度も笑えることを保証します。
現実世界と異世界とを移動できるという設定も、最近の異世界転移ファンタジーには珍しく(といえるほどこのジャンルを読んでいない私なので、もしかしたらちがうのかもしれませんが……)、新鮮な気持ちで楽しめます。
また、現実世界で設定した内容が異世界に反映されるので、はじめはゆるゆるだった異世界もどんどん緻密に……あれ? なっていないかもしれません。だがそこが良い、のです!
キャラクターもユニークで、臨のことが好きすぎる神官に、臨のせいでひどい目に遭いまくる残念な勇者、可愛い(?)モンスター「キャットバット」のサキ、最新話では何と○○○まで……!
主人公の臨も、学校の成績は良くないとのことですが、根は善良で好感が持てます。
とにかく、私はいま勇者と新キャラの○○○の恋の行方が気になってしかたがありません! えっ、恋には発展しないって? そんなぁ!