体の弱かった少年が、剣道と人の手に支えられながら「今の自分」に辿り着くまでを描いた、熱い成長譚。
全国大会という舞台から始まり、竹刀を握る感覚、励ましのやり取り、さりげない仕草や約束が、主人公の中に残り続け、前に進む力になっていく過程が丁寧に綴られていました。
私たちも、誰かに支えられながら生きてきました。
強さや成長は、一度の成功や決定的な瞬間で手に入るものではありません。
迷いながらも続けてきた時間と、そばにいた人たちの存在が、あとから形になっていくのだと改めて感じました。
読む人それぞれが、自分自身の歩みと重ねて読める作品だと思います。
おすすめします。
幼いころ、身体が弱く病気がちだった伊月晃くん。
そんな彼が、憧れのお兄ちゃんの背中を追いかけて剣道を志して……!
本作は「手」をモチーフに描かれているのですが、その描写が本当に秀逸で、主人公やその周りの人たちの想いがぎゅぎゅっと伝わってきます。
『記憶を巡る「平安」物語』に繋がるエピソードですが、本編未読でも一本の作品として楽しめます‼️
そして本編を知っている方なら、伊月くんたちのことがさらに愛おしくなるはず…!
わたしはもう、伊月くんが大好きでたまらないです😭
友情や家族愛、努力、そしてほろっと泣ける優しい読後感が好きな方に、全力でおすすめします🫶
伊月晃は気管支が弱く虚弱体質だった。
剣道をしている兄に憧れ、剣道をはじめる。
同じ小学校に通う司も剣道をはじめて切磋琢磨するが――。
読んですぐお題フェスの「手」だとわかる秀逸な作品でした。
兄と母と司の手。それらに支えられてきた晃の成長がとても眩しい。
晃の健康という、自分ではどうしようもない悩みに打ちひしがれる様は可哀想でしたが、司との友情が再び剣道への情熱を取り戻す様には胸が熱くなりました。
本編の前日譚としても、彼の辛かった過去を思い、いまの晃を思うと頑張ったんだねと褒めてあげたくなりました。
本編未読の方でも、没入できるお話になっています。彼の頑張りに胸が熱く切なくなりますよ。
ぜひご一読下さい。オススメです!
4歳の時兄の影響と体が強くなるという言葉で剣道を始めた病弱な主人公の伊月。
友人と切磋琢磨し、剣の道を真摯に進むものの彼に立ちはだかるのは、剣道を始めたきっかけの一つでもある病という小さな子供には乗り越えるのも辛い大きな壁だった。
自分の思い通りにならない外因に折れそうな心を支えてくれたのは……。
お題のテーマである手の使い方が本当に上手で没入感のある、主人公の晃を応援したくなる良い短編でした。
また、長編の前日譚としても、キャラクターの厚みを持たせるとても良い前日譚でした。
長編をお読みの方にはぜひ読んでいただきたいです。
また、逆にこの話から『記憶を巡る平安物語』を読んで伊月君を応援して欲しいと思う、とても良いシナジーのあるお話でした。