敵同士の二人が徐々に心を開いていく、癒しと再生のとても美しい物語です
- ★★★ Excellent!!!
なんとも静謐で美しい物語が、素晴らしい筆致で語られる作品です。
敵同士だった二人が、心を通わせていく様子が素敵で、その描写が素晴らしいのです。
物語内にいちぶ戦闘部分もあるのですが、ほとんどは、おだやかな対話と時の積み重ねで構成されており、主人公ふたりの間が徐々に深まっていく。その過程を楽しみ、読んでいく作品でもあります。
ふたりの立場は全く異なり、国の形や成り立ちも違う。この世界観が、とても重要です。
機械文明の発達した現代社会のようなルディアナの国と、魔法によって成り立つ、中世のようなヒースの国。
主人公のルディアナは、かつて自らの技術が兵器に転用された、多くの人を殺したという過去を背負い、雪山で孤独に生きる技術者です。
一方、敵国の魔法使いヒースは、瀕死の状態で彼女に拾われます。
派手さよりも、穏やかで美しい心理描写を味わいたい人、静かなヒューマンドラマが好きな人に強くおすすめしたい一作です。
最終話まで読んだ時の感動を、ぜひ味わってください。