後宮の奥深くに、静かに咲く玉蘭花。

「皇貴妃」と聞いただけで、目が輝いてしまう。清朝後宮といえば皇貴妃、それが私の持論だ。
多くのドラマや小説では、皇貴妃は漢族女性への便宜上の皇后位の称号として登場する。後宮における満州族と漢族の隔たりを象徴する存在として描かれることがほとんどだ。ところがこの作品では、本来的な意味での皇貴妃――皇后位への待機ポジション――として描かれている。それだけでも十分に珍しく、興味深い。
さらに、白雪花菜氏の語り口が加わる。感情を直接描くのではなく、人物の周囲を少しずつ積み上げていく手法が、中国歴史ドラマの独特の間合いとよく似ていて、読んでいると映像を見ている気分になる。
玲皇貴妃がこのあとどうなっていくのか、目が離せない。中国後宮歴史ドラマ好きには、ぜひ手に取ってほしい一作だ。

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