唐突に始まった悪意にまみれたゲーム。最後に残るのは何?

 有名なインフルエンサーが、突如消えた。そこから物語が始まった。始まったのは物語だけでなく、悪意のゲームもまた始まった。
 突然現れたSNS上の運営を名乗るもの。その運営は個人かも団体が運営しているのかも分からないままだった。運営は主人公を含む何人かをゲーム上に持ち上げ、悪趣味なゲームに強制的に参加させる。ある者は性を武器にした若い女性。ある者は底なしの優しさを持った聖母的存在。またある者は、金に物を言わせる男。それぞれがゲーム内のポイントを稼ぎ、最下位の者から脱落していく。
 匿名性という仮面を被った有象無象のオーディエンスは、ゲーム内の駆け引きを加速させる。このゲームは人間のむき出しの何かを晒すまで終わらない。
 しかし、そのゲームの最中に、ある者が運営を乗っ取り、運営もそれを了承する。このことで、SNS内だけだったゲームが現実にあふれ出す。主人公たちは策略によって窮地に陥るが、反撃のろしを上げる。
 
 究極の心理戦でありながら、SNSの特性を生かしたデスゲーム。
 果たして、最後に勝ち残るのは誰だ?
 そしてこのゲームがもたらす結末は?

 思いもよらぬ展開や、匿名性を生かした罠、そしてデスゲームが好きな方にお勧めの一作でした。人間の悪意や醜さを、これでもかと見せつけられた気がします。価値観がひっくり返る瞬間がたまりませんでした。

 是非、ご一読下さい。

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