「のっぺらぼう」の成り立ちと、その正体に繋げる連想力、唯一無二すぎる!

 まず初めに、読み終えた時の感想を……
「要素と要素を繋げていく連想力、面白すぎる!」

 作者・黒澤 主計様の大きな特徴の一つに、「妖怪など人外が主人公でも、なぜか共感できてしまう」という揺るぎない独自性があります。短編で特に発揮されがちなコメディ力、リズム感も良くスラスラと読み進められてしまう。前編で4千字ほどあっても、本当にあっという間に感じるほど面白く、しかもインパクトが強くて印象深い。

 そして「前編」でしっかりと掴まれた興味に、全力で応えてくれる「後編」の秀逸さ……今回も、やられました。
 しかも「真実が真実に連環していく」凄まじい連想力で! 二つ、三つと明かされていく真実のインパクトに、圧倒されっぱなしでした。

 本来なら関りがなさそうな出来事や逸話を、見事に繋げて種明かしに繋げていく……これってミステリーの醍醐味ですよね? 黒澤様は本当に、その表現力や魅せ方が、作家性に根付いているかのような上手さ。天才とは、こういうことなのでしょうか……(震え声)

 本作における「妖怪のっぺらぼう」の真実、そしてその先にもある幾重もの驚き、必見です……! 是非ともご一読をおすすめ致します~!

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