作者の妙味にやられた!と唸ること間違いなしのミステリー

全4話の短編です。

事件はあらすじに書かれているとおりなので割愛するとして、依頼者はたらいまわしされた挙げ句、レビュー評価が最低の、探偵の墓場とも称される九頭竜太郎探偵事務所へやってきます。
無実を訴える依頼者の力となるため、九頭竜太郎が立ち上がります。

現場はIoTを装備したセキュリティも完璧な家の一部屋で、いわば密室状態でした。
ここから九頭竜太郎の推理が冴えわたります。

あれ、これほどの頭脳がありながら、なにゆえにレビューが最低評価なの?ときっと疑問を持つでしょう。
そしてなによりもタイトルにある伏字部分です。
いったいこれが何を意味しているのか、さらには九頭竜太郎の名前にもヒントがあります。

そして事件は九頭竜太郎によって難なく解決へと導かれるわけですが、当作はそこからが妙味なのです。
ここまでは最終話へと繋がるための序章にすぎなかった。そんな思いもします。

ライト感覚で読める本格ミステリーでありながら、まさかの伏字の答えがラストで待っています。
きっと読了後、やられた!と唸ることでしょう。

1万文字に満たないのに満足感たっぷり、お薦めの一作です。ぜひ読んでください。

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