猫の視点(練習用小説)
@yukimototatsumi
人間が理解できない
吾輩は猫である―――
というのが、猫の書く文章の書き出しの定番と聞く。私も偉大な先輩に倣って書き出すとしよう。
いきなり本題だが、人間は摩訶不思議な生き物である。
まず何か鳴いていても何を伝えたいのかが意味不明だ。
そしてこちらの意図を全くもって理解できていない。
先日など、私が「飯をよこせ」と伝えたのにも関わらず体を触りまくられた。
また違う日に「排尿をしたため掃除をしろ」と伝えたところ、何故だか飯が出てきた。
何故だ。何故伝わらない!
他の生き物には声を出さずとも視線を合わせただけで意思疎通を図れるのに。
人間の鈍くささに日々苛々している。
だから私は人間を観察することにした。
会話が通じない相手との対話を最初から諦めてしまうのは良くないことだ。
いつの日か、交流のできる日もくるかもしれん。
そのように私は期待している。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます