古本屋と経済

屑木 夢平

古本屋と経済



ようやく巡り会えた

古本屋にて

手垢の染みついた詩集

あるいは涙の跡か


本は新品で買え

というのもわかるが

おれの爺ちゃんは

おれが生まれる前に死んでしまった


現世ではね


ルイ・ヴィトンの向かいにコメ兵

誰かがリボ払いで買ったヴィトンを

別の誰かがコメ兵に持っていく

なんてこともあるだろう


抒情や感傷ではなく

これは経済の話

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

古本屋と経済 屑木 夢平 @m_quzuki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ