化け狐「おはる」

宮ノ無用

化け狐「おはる狐」

 福井県坂井市三国町の三国の街中から少し離れた三里浜に「灌頂寺」という大きな寺があったという。その寺は大昔に滅びてしまったが、その大寺院跡に、「おはる狐」という狐が住み着いた。

 おはる狐は、人を化かすのが非常にうまく、おはるを認識した瞬間に、いつの間にか化かされているという事が多々あったという。加えておはる狐は非常にお金持ちだったという。昔、行事がある際に、必要な分だけお椀を事前に知らせておくと、行事当日には、おはるがお椀を用意してくれて、貸してくれたという言い伝えも残っている。

 いたずら好きのおはる狐だが、そのいたずらは非常に高度なもので、二重に化かされて、どれが現実かわからないありさまである。

 かと思えば、出産の際に町医者に助けを求め、お産を助けてくれたお礼に、町医者に本物の大金を渡したという義理堅い一面も持ち合わせている。

 そんなおはる狐は、今でもどこかに隠れているのではなかろうか。

 三里浜は開発されて、昔の様子は跡形もなく消えてしまったが、おはる狐は今もどこかで、人間に化けて、時に狐の姿で、三里浜、三国の町を闊歩しているのではないだろうか。いや、福井県。もしかすると、日本中を旅している可能性がある。

 おはる狐の名前は、三国町の三里浜で見ることができる。

 そんなおはるが、再びその姿を公に見せる時は来るのだろうか。




 あれ?

 私は何を書いているんだ?

 私は確かさっきまで私の個人サイトの記事を書いていたはずなのに、いつの間にかこちらに書いているではないか。個人サイトに書こうと思っていたことなのに、こっちに書いている。頭がおかしくなってしまったのだろうか。

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化け狐「おはる」 宮ノ無用 @miyanomuyou

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