第4話瑠奈の誕生日

僕は気怠げに学校に向かう。鉛のように重く、足が上がらない。それでも学校に行く。学校に着くと、

瑠奈の誕生日が祝われていた。

「瑠奈、誕生日おめでとう!」

と僕も一言言った。

「ありがとう葵!」

と返してくれる。

「葵もケーキ食べる?」「うん!」「はいあーん!」

と瑠奈は言い、フォークに刺さったケーキを僕の口に運んだ。パクッ

「ん!甘くておいしい!」「でしょ!」

瑠奈はさっきのフォークでケーキを食べる。

「ん!?」

思わず言ってしまった。瑠奈と関節キスしちゃった!?思わず僕の心臓が跳ね、身体が熱くなる。

「かっ関節キス」

とさらに言ってしまう。

瑠奈は、「可愛い!」と僕に追い討ちをかける。

僕の顔は赤くなる。すると、小夜は

「大丈夫?顔が赤くなってるよ」

と小さく言う。「大丈夫、ドキドキしただけ」「可愛い」

とボソッと小夜が言った。

放課後、僕は傘を持って家に帰る。

あの時のドキドキした事を思い出すと、さらにドキドキする。

「あんなに距離が近いと心臓が持たないよ」

帰ってもドキドキでいっぱいだった。




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