SF×ファンタジー×恋愛のジャンルミックスの金字塔

まず、自分語りを少し。


実は、私は今は「唯野木めい」という名前で活動していますが、一度アカウントを作り直している。その時の名前は「からぷり(からあげぷでぃんぐ)」という。


今回布教するのは、からぷり時代から好きな話。この作品に♡を押すためだけにカクヨムに舞い戻って来たと言っても過言ではない。そのくらい、面白くて、衝撃的で、憧れを植え付けられた作品。


本題。物語の舞台は今よりちょっと未来の、東洋の国。


この国には、貴族や平民、自由民という身分の他に凶賊という集団がいる。超ざっくりと言ってしまえば、マフィア。チャイニーズマフィア。


主人公のルイフォンは、凶賊の中でも最もヤバイ一族「鷹刀家」に協力している天才クラッカー(悪いハッカー)だ。色々複雑な事情があるので、割愛するけど、鷹刀家のボスの息子というポジションでもある。黒髪長髪で、ちょっと口が悪く不器用なところもありますが、頭が切れる、気まぐれな猫のような少年です。デレるとかわいい。


そんなある日、鷹刀家に貴族のお嬢様が訪れる。彼女の名前をメイシア。清楚で、可憐で、とても凶賊(マフィア)と関わりのあるような子ではない。基本誰に対しても敬語なのが好感度高い。


しかし、彼女には鷹刀を頼らなければいけない理由があった。なぜなら、メイシアの家族が、別の凶賊に捕まってしまったから。凶賊は暴力上等なヤバイ組織なので、毒を以て毒を制さねばならない。


けれども、ただのお嬢様であるメイシアちゃんには「自分」以外差し出せる価値のある物が何もない。ということで、メイシアちゃんは鷹刀のボス(ルイフォン君の父)の愛人として過ごした後、娼婦になることを条件に、家族を助けてもらうことになった。


……というのが、作者様が掲載しているあらすじの焼き増し版。


さて、ここからが布教ポイント。


まず、文章がめちゃくちゃ読みやすい。ネット小説にしてはマイノリティーな、行間ぎちぎちタイプで、ぱっと見圧が凄いなあと思うかもしれないけど、そんなことどうでも良くなるくらい、頭に情報が入ってくる。情報の出し方がうまい。そのおかげで3か月ぶりくらいに読んでも「そういえばこんな話だったな」って思い出せる。


あとあれだ、地の文が綺麗。そのまま拝借したくなるような表現が幾つもある。

字の文わかんねーよって作家さんは是非一読して欲しい。凄く、勉強になると思う。


次。メインカップルはルイフォン君とメイシアちゃんなのだが、このお話は脇カプ(ペア)が沢山いる。夫婦の場合もあるし、きょうだいもあるし、主従の場合もある。


え、メイシアちゃんはボスの妾でしょ?って思うかもしれないけど、ちゃんとニコニコになれる。しかも話数が進めば進むほど、こっちが恥ずかしいくなるくらい、致死量の甘さを摂取できる。しかも健全!純愛!


私の推しはメイシアちゃんの弟と彼に従うやべー警察官。人殺しを躊躇わない、誰も制御できないイカれた成人男性と、話術だけでのし上がる天才ショタが互いに背中を託す構図、良くないですか? ただ、どう頑張ってもダークヒーローな道しか歩めなさそうなので、そのうち死んでしまうんじゃないかとヒヤヒヤしている。


関係性に萌えたい人、おすすめです。


親族いっぱい出てきて、混乱することもたまにあるけど、慣れます。大丈夫。


文字数めっちゃ多いです。私は既に100話以上読んでいるが、全部で350話くらいある。し、作者さん曰くストックもいっぱいあるらしい。年単位で腰を据えて読めてタスカルラスカル。


いたるところにネタバレをしかねない要素があるので、詳しくは言えないのがもどかしいけど、これこそジャンルミックスを体現した作品だと思う。作者様はジャンルを現代ファンタジーにしていらっしゃるけど、私はSFだと思って読んでいる。(宇宙に行くことだけがSFではない)。


SF要素は全部ネタバレになるが、強いて言えば遺伝子操作の功罪ってことかな。


推定300冊以上このサイトで読んできたけど、トップ5くらいに入るくらいお気に入り。多分、またインターネットが嫌になって、転生しても、この作品だけは追い続けると思う。



作品名:di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~

作者様名:月ノ瀬 静流

作品URL:https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517









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