ファンタジー

異世界転生を支える空想お仕事もの

最近更新が楽しみな小説。


簡単に言えば、「異世界転生」したい人と「転生者が必要な世界」の代表者をマッチングさせる人たちの話。


マッチング場所は、通常とは違う空間にあるおしゃれなカフェ。通称案内所。


案内書の店員の数は二名で、筋肉ムキムキピンクマシマシ物理的につよつよなオネエの「店長」さんと、全身真っ黒でカタコト日本語のクールな「従業員」さん。二人とも本名は分からない。あと、可愛らしい鳥さんもいる。


基本的にはこの二人が異世界転生をめぐるトラブルを解決していく話。


出てくる異世界が既に詰んでるヘビーな世界からほんわか世界まで様々で、シェヘラザードから毎夜異国の話を聞いている王様の気分になれる。シンプルに飽きない。


お気に入りの話は第一話(case1)。


これをはじめに持ってくるって、正気か?(←褒めている)と思うくらいヘビーな内容。ネタバレ防止のために何も言えないのがもどかしいが、読んだあと久々に余韻に浸れた。とても、苦しい。この状態から入れる保険ってないんですか?状態。


店長さんがとても良いキャラ。オネエキャラは強くてカッコいいと古来から決められているが、店長さんも例に漏れず、強い。異世界から来たやべー奴と渡り合ってきた実力者なんだろうな、という印象。

強いだけじゃなくて優しい。パニくってる日本人に美味しいお茶を淹れてくれる。多分料理もうまいはず。

更にとっても有能。異世界人も、日本人にも、どちらかに特別肩入れしているのではなく、常にフラットな目線で物事を見ている気がする。お仕事はきっちりして、けじめもつけるタイプ。それってよく考えたらわりとえげつないことだよね、ってことも普通に実行する。


こういう、強くて優しい大人な仕事人キャラはとっても好き。上司にしたい。就職先ここにして良いですか?


オススメの読み方があるとすれば、caseごとに一気に読むこと。その方が物語に没入できると思う。とにかく、続きが気になりすぎるので、スクロールする手が止められない。


空想お仕事ものが好きな人にはドンピシャだと思う。ジャンルは現代ファンタジーだ、性質上半分異世界ファンタジーだと思う。


私がリアルタイムで追うことなんて滅多にないので、それくらい面白い話。露出機会がもっと増えれば、これからじりじり伸びていくのではと、ひそかに期待している。


作品タイトル:異世界千道館 転移転生案内所

作者様:紫黄つなぐ

作品URL:https://kakuyomu.jp/works/822139839822138052


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