「生きる理由」

クルタク

完結編

エピローグ

仕事(女優道)とその理由と新人と職人と呼ばれる域にまで、たどり着いた女優、二人を描く。実は、生きなくてはならない理由は、職人女優から、新人女優への、メッセージであった。そして、映画という生きる者や生きる人を、題材としたものに出ている女優の信念とは、、、、。新人女優が職人女優に対して主演をはるということとは、、、。長澤彩可と吉永早紀で語るストーリー。


本編。

 長澤彩可「私、長澤彩可は主演をやるためだけに生まれてきた女優。」こう語る彼女が、まさに女優歴で一度も主演を貰ったことがない素人中の素人女優。

 そしてかたや一方、

 吉永早紀「私は、主演でも、助演でも、どんな小さな役でもいい、映画という職業に携われるなら。」と語るこの人は、今や世の中の人が知る人ぞ、知る超有名女優の吉永早紀さん。

ある時、ひょんなことから、オファーされる二人。でも、監督のいじわるな配役で、逆にしようと映画会社に提案が、、、。その提案が、まさか、通ってしまう。

      

数日後。

マネージャー「長澤彩可ちゃん、今日は、いいニュース、映画の主演が決まりました。おめでとうございます。そして、助演も決まりまして、、、。」

長澤彩可「えー、本当!?だれー。私の初主演作品の助演は、だれ?」

マネージャー「ええーそれは、驚くことなかれ、吉永早紀さんです。」

長澤彩可「ええほんと。よく許可してくれたねー。ラッキー!ありがとう。」

マネージャー「いや、なんでも今回は助演を引き受けてくれた理由が、新人と共演したいとか。」

長澤彩可「私、ちょうど、いいじゃん。」


 盲目のピアニストの映画のあらすじ。プロの盲目のピアニストの役は長澤彩可。コンサート中に、バンドのギターの弦が切れるというハプニングで、ギター役は吉永早紀。途中でアドリブで自分で盲目のピアニストが場を繋ぎ、バンドが合流して最後まで、プロのコンサートを弾き、終える。というストーリー。


 二人とも、初顔合わせで、台本を見て重い役だと思う長澤彩可、かたや、

吉永早紀「大丈夫。あなたにならできるわ。できるだけ私も、助演として、サポートしますから。一緒に作り上げて、いきましょう。」


 映画完成。試写会、映画を見た子供に、「本当は目、見えてるの?」と質問されてしまう。

 長澤彩可「フィクションなんだよ。」思わず口から言葉が出てしまう。その夢のなさに、自分で嫌気がさしてしまう。そして、あげくの果てに、

 吉永早紀「もう映画には、でないでね。」と言われてしまう。


 あの映画の後、女優が嫌になるような犯罪者の助演で、TVドラマで役を貰う。でも、怖くて、現場で、出来なくなってしまう。TVプロデューサーからは、「お前、TVドラマ女優、失格だよ。」と言われる。


 行き場がなくなり、映画へまた来てしまう。

  長澤彩可「私、自身が本当に目が見えてなかったら、あの時のあんな言葉、出なかったのに、、、。」


 電話が入る。

 そこで、吉永早紀に語られる。実は、吉永早紀の生きなければならない理由とは、新人女優時代に、未熟ながら、その当時の大物女優を、差し押さえて主演をはったことが、きっかけだった。何としても、この業界で、生き残れるように、大物女優と約束したと、、、。長澤彩可、あなたとも、約束したい、仕事とは生きることとは、を自分の一生を全うするその日まで、お互い、この業界で、いろんな役から、学び続けると、、、。

 そう言われて決意が決まる。

マネージャー「タレントに転向してもいいんだぞ!」と言われたことえを思いだし。    

 自分も女優一筋でやっていく覚悟ができる。

 最後に、吉永早紀は、こうも言った。

吉永早紀「今を生きるあなたは正しい。生きることを疑いたくなったら、自分の左胸に右手を当ててみなさい。あなたが、生きているという鼓動が、そこにあり、あなたは、生きていることを実感できはずよ。」

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「生きる理由」 クルタク @Kurumoto05

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