第3話 「…認めたくないものだな…若さゆえのあやまちってやつを」とか言ってる間に前に進んだほうが建設的である
「ごめん…ごめんね…ミキヤくん…ちゃんと話せなくて…ごめんなさい」
そう言って…ヒロミちゃんがぼろぼろと泣いた…俺がはっきりと
俺と愛子ちゃんの交際を…親友でテニス仲間のヒロミちゃんだけは控えめだけど…懸念して…反対していた。
ヒロミちゃんはず〜っと懸念していた…若手では誰よりも社内事情に強いヒロミちゃんはきっと
俺の前で泣いてくれるヒロミちゃんには…俺には…感謝しかなかったんだ…
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…さて、前回の続きである…
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「このドスケベ!欲情猿!!どうすんのよ!!」
「お…お…お前が言い出したんじゃないか!!バスルームから半裸で、出来るもんならやってみたら…って!」
…お
※画像はキョウコちゃん…ちょっとキツネ顔のスレンダー美人ちゃんである。
https://kakuyomu.jp/users/kansou001/news/822139840622089991
翌日月曜日夜のヒロシとキョウコちゃんのリターンマッチ…流石に今度は職場の近い新宿でやるわけにいかず…今回は池袋東口で俺の馴染みの半料亭居酒屋にて奥座敷を押さえていた。
「お前らさ…ここなら少しぐらい大声を出しても良いけどさ…会社名とか名前とか…個人情報なんか叫んだら流石に怒るからなっ!」
「…きっと大丈夫だよミキヤくん。ヒロシくんコンドームは使ったんだって。すごいね〜流石の理性だよねっ」
「…」
ヒロミちゃんの目が…この…避妊も忘れた淫獣がっ!!…と叫んでいた。
…し…しょうがないじゃん…ほんと…寝ぼけてたんだもん…
「…だ…だって、シャワーの前の会話で言ってたじゃん、お前なんか美幸のスレンダーボディの比じゃないんだよ!…って!!…だ…だから…目にものを見せてやろうかと…」
「だ…だ…だからって…ご丁寧に乳首まで見せることないじゃん…ピンクの小ぶりでえらいドストライクな…」
へ〜キョウコちゃんの乳首って小ぶりでピンクなんだ…いいな〜
…まあ、ヒロミちゃんのも負けず劣らず…
「い…痛って〜!!…ひ…ヒロミちゃん!…足…か…かかと〜っ!!」
「…おかしいな…なんか邪悪なゴキブリがいたような気がしたんだけど…」
…あ…あ…あんた、ほんとにゴキブリなんかに遭遇したら悲鳴あげて逃げ惑うだけじゃん!!
こ…この
「い…い…いきなり押し倒してくるんだもん…し…しかも…最初から全力でく…クンニとか…あんなの反則!!」
……心頭…滅…却?
「何が反則なんだよ!」
「く…く…クリ吸い出しながら両乳首を捻り上げるなんて…一瞬で理性が飛んじゃったじゃん!!」
…ふ…ふざけんなよお
「…へえ…ヒロシくんって、クンニ出来る子なんだ…良いなあ…」
「…何いってんの?…ヒロミちゃん」
「あたし…クンニって経験がないんだよね」
「なんだよ…河村先輩にしてもらってないのかよ」
「まあ…そうなんだけどさ…ミキヤくんには言われたくないかも」
「…」
「…あたしさ…女にフェラは求めるくせにクンニ出来ない男って…クズだと思ってるんだよね」
…ヒロミちゃんの目が…あんただってさっさと挿入してきたよねっ!と訴えている。
「…俺だってフェラなんか…求めなかっただろ…」
…でもさ…寝ぼけた俺はともかく…河村先輩がクンニをしない=やれないのも…なんとなく想像がつくんだよな。
…事に及んだときにさ…ヒロミちゃんの香しい女の子の匂いに包まれて、その潤んだ瞳に見つめられながら…濡れそぼった秘所に気がついちゃったら…そりゃ男として犯すしかなくなっちゃうんじゃないかなあ…
そんなことを考えている横で…ヒロシとキョウコちゃんのリターンマッチは佳境に…
「ヒロシのバカっ!…あたしが理性を無くしてるのを良いことに3度も体位を変えてっ」
「酔っぱらってて中々イケなかったんだもん。しょうがないだろ!」
「30分も挿れてることないじゃん。お陰で…気絶しちゃったんだから!」
…ほんと…生々しいなっ!
「ふ〜ん?30分か…長いね〜」
「…」
…ヒロミちゃんの目が、あんた30分どころか2時間位…夜だけで3度も出したよねっ!と糾弾している!!
「…キョウコちゃん始発であっさり出ていっただろ…起きたら1人でびっくりしたんだぞ」
「うん…それはごめん…何か顔を合わせられなくってさ…有人の受付だったから頼み込んで先に出させて貰ったんだ」
「最初は全部夢だったんじゃないかと…でも…夢じゃないんだよな」
「…うん」
そして…散々色ごとを叫んでいた二人は…突然、俺達に向き直って…
「「…俺達(あたしたち)どうすれば良いんでしょう」」って…
…毒気抜かれすぎて…もう俺もヒロミちゃんも何とも…言えなかったんだ…
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明日から2日間はお休みだ…頭を冷やそう…そう言って俺達は今日の飲み会を終了させた。
「ヒロシくん…キョウコちゃんをタクシーで送っていくって…行かせて良かったのかな…」
「…俺が…送っていくべきだったかな…」
「…」
行かせて良かったのかは分からない…だって…もしもあの2人が今日…もう一度身体を合わせてしまったなら…それは単なる偶然とか事故じゃない…おのれの意志からの行為になってしまう…
二人には婚約者がいる…そうなって…しまったなら…
「…」
「…」
「…ヒロミちゃん練馬だったよね…途中まで送っていくよ…」
「…」
「…ヒロミちゃん?」
一瞬…ヒロミちゃんの瞳が…北口のラブホ街に向いたような気がした…見間違いかも…しれないけど…
「…テニスが…したいな…」
「…え」
ぽつんと呟いたひろみちゃんが…急にこちらに振り向いた。
「ミキヤくん!」
「は…はい」
「明日…テニスをしましょう」
「う…うん…いいよ…どこで?」
「……伊豆の修善寺に行こう!」
「…は?」
伊豆の修善寺には、勝手知ったる俺達の会社の保養所がある…だけど…
「それ…泊まりに…なっちゃう…よ?」
「そうだねっ」
「…」
テニス部の合宿では、何度も行ったことがある…ついでに近場なら二人でテニスをするのなんか頻繁だ…だけど…
「…いいのか?」
「…なにが?」
「…」
二人で…泊まりのテニスかよ…
ヒロシとキョウコちゃんのことなんか全然他人事じゃない…俺達の関係も…のっぴきならなくなっていくのか…でも…
「(行かない選択肢は…無いなあ…)」
「…さあ!…そうと決まれば送ってくれなくても良いからさっ…明日は早めに迎えに来てねっ…」
そう言って颯爽と駅に向かうヒロミちゃん…
「ち…ちょっ…待ってよ!」
俺はその背中を…追いかけるしか無かったんだ…
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