第15話
洞窟の最奥に広がる巨大な空間。そこは、すでに黄金と漆黒が激しくせめぎ合う戦場と化していた。
「くっ……うぅ……!」
しかし、その代償はあまりにも大きかった。
「もはや、儂の力の全てでは、この得体の知れない
その時、空間の
「無事か、
「ば、く……!何故、戻っ……!?」
そこに立っていたのは、
「何故だ……何故、非力なこの子らまで連れてきたのだ!この状況で……戻ってきてどうするつもりだ、
「時間が惜しい!さあ、
「うん……!」
それは瞬時に膨張。辺り一面を覆い尽くすほどの巨大な、輝く円盤へと姿を変えた。
「な……これが、本来の
時間の猶予はない。結界の展開により、
「
そして、
「
(教えて……この力の事……そして、
「お主、何を、一体どうやっている……!?」
「儂の意識に、直接……!?感覚だけで、儂と同じことを……まさか、お主……」
「もう、大丈夫だよ……私が、やる」
次の瞬間、
幼い体に宿された、世界の
「やめろ!それは、お主の未完成の体では持たぬ!辞めるのだ!」
だが、もはや、
――途端、世界が一変した。
凄まじい
「……これは……」
「狐に摘まれたよう……とは、まさにこのことか」
しかし、その中で一人だけ様子だけがおかしい。
「……浄化は完了しました。
淡々とした口調。その声は、
「……お主……気配が先程までとまるで違う。お主は誰だ!」
先程まで共にいたはずの者は、
「……今もこの先も、お伝え出来ることはありません」
その魂の奥底から響く声は、まるで全てを見通す、世界の観測者のようだった。
「この幼子は、神々の
自らの胸元に、神々しい八咫鏡の光が反射する中で、静かに告げた。
「この幼子の魂が、
「しかし、この幼子の命の灯火だけは、消させる訳にはいきません。これから、最も重要な
その瞳が一度だけ、
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