香の匂いに誘われて、客と読者は木葉堂を訪れる。
- ★★★ Excellent!!!
香をテーマにした文芸作品です。
主人公の葵と香の天才、紅葉が出会って結婚し、木葉堂という香の専門店を開業するところからストーリーは始まります。
紅葉はすぐに亡くなるのですが、二人の娘、木葉ちゃんが母の血を受け継いで父を支えながら店の経営を助けていくようになります。
それぞれ人生に悩みを抱えた客が木葉堂を訪れるのですが、その人たちの悩みを葵が聞きつつ、木葉ちゃんの作ったオーダーメイドの香に触れることで迷える客は前へと歩み出していきます……
夷也さん独特の感性で綴られた文体で食い入るように拝読していたのですが、香という女性がとても好きそうなこともテーマとなっており、読みだせば止まらないそういう作品だと思います。「こういう時間って幸せだな」と思いながら読書を満喫しておりました。
章ごとに用意されたエピソードもオリジナリティがあって見どころがたくさんのボリューム満点なストーリーです。
大変面白かったです。おすすめいたします!