第9話 止まらない・・・

◆第12戦:戦術崩壊

福岡ライトニングスが相手だ。

福岡は徹底的に美波を消す“フェイスガード対策”を準備していた。

しかし、美波が微笑む。


「じゃあ…今日は“パスの日”で行こっかな」

美波はドライブのフェイクだけで守備を崩壊させ、

スカーレットへのアリウープ、

彩佳のスリー、

紗英、大澤の外角爆撃。


結果:

オーシャンアローズ 118 - 82 福岡


実況:「対策が意味をなしません!」

福岡HC:「手も足も出なかった…正直レベルが違う」


◆第13戦:スカーレットの“解放モード”

対戦相手:名古屋サンダーブレイズ

前半戦で苦しめられた守備型チーム。

しかしこの試合、スカーレットが別次元に入る。


・ゴール下で無双

・ミドルジャンパー連発

・6ブロック、14リバウンド

・そして3本のダンク


美波はただ一言つぶやいた。

「スカーレット…今日どうしたの?」

「後半戦、全勝にふさわしい姿を見せないとね」


結果:

オーシャンアローズ 124 - 76 名古屋


名古屋の主将:

「いや、もう止め方が分からない」


◆第14戦:控え組だけで100点到達

対戦相手:仙台グリズリーズ

この日は主力が軽いコンディション調整のためプレー時間を制限。

しかし、控え組が信じられない躍動を見せる。


・美里のスピンからのアシスト

・佳乃の5本連続3P

・理子の3連続スティール

・芽衣の爆速ファストブレイク


スタンドは「嘘だろ…控えだけで100点?」とざわめく。


結果:

オーシャンアローズ 105 - 79 仙台(主力合計12分)


仙台HC:

「控えが強豪チームのスタメン並み。いや、それ以上だ。」


◆第15戦:東京レガシースターズの“敗北宣言”

対戦:王者・東京レガシースターズ

リーグ王者であり、唯一アローズと互角に渡り合えると言われた強豪。

だが、後半戦のアローズは別物。


第1Qから怒涛のペースで 35点。

美波の3Pが4本、スカーレットのブロックが3本。


東京のエースは試合中に呟く。

「やばい…勝てる気がしない…」


最終スコアは

オーシャンアローズ 112 - 90 東京


試合後、東京HCは苦笑いで言った。

「優勝はもう決まったようなものだろう」


◆第16戦~18戦:破壊

どのチームもアローズを止めるため、

・ゾーン

・ボックスワン

・トライアングル2

・フルコートプレス

・外角集中ケア

あらゆる戦術を試す。


しかし全部破壊される。


第16戦:109点

第17戦:111点

第18戦:108点


解説「対策が“無意味”。これはもう革命ですよ。」


◆第19戦:ついに“優勝決定”

対戦:横浜ホワイトフラッグス

横浜は必死だった。

何とかアローズの連勝と暴走を止めて、少しでも優勝戦線に残るため。


しかしアローズは開始3分で 12-0。


美波・紗英・スカーレットの“トリプル火力”が全て噛み合い、

前半だけで 67点。


結果:オーシャンアローズ 107 - 64 横浜


そして――

この勝利により残り試合数と勝敗差から、

最終戦を待たずしてアローズのリーグ初優勝が確定。


アリーナが揺れた。

「千葉オーシャンアローズ、創設以来初のリーグ優勝!!

 しかも…後半戦全て100点ゲームという異様すぎる記録!!」


美波は涙をこらえながら言う。


「最下位だったチームが…本当にここまで来たんだね」


スカーレットは肩に手を置き、静かに微笑む。


「あなたとみんななら、どこへでも行ける」


◆他チームの危機感

王者・東京の主将:

「このままじゃリーグが持たない。対抗できるチームが存在しない。」

福岡エース:

「高校ルーキーと、あの金髪のセンター…未来のWリーグを壊す気か?」

横浜HC:

「来季は補強しないと生き残れない」


リーグ全体が震えた。

“アローズのせいでチーム改革が必要”と言われるほどの影響力。


◆そして最終戦へ

すでに優勝は決まっている。

しかし美波は言う。

「勝ったからって止まるわけじゃないよ?最終戦も100点で行くつもり」

スカーレット:

「Of course.(もちろん)」


チームメンバーは笑いながら、

しかし全員が本気の表情で最終戦へ向かう。

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