第2話 禁止2

 俺は光に包まれた。


 ああ、こんな輝く世界でも、光には包まれるんだ――そんな呑気なことを考えてられたのも一瞬で、洗濯機にぶち込まれたかのようにぐわんぐわん揺れて、どこかに吸い出された。


 *


 なんだ、ここは。


 そうか、これが、召喚……。


 じゃあ、目の前にいるこの子が、召喚士なのか。


「おお、成功だ!!」


 大げさに驚くフードの女の子。


 おじいさんとかじゃない辺りが、異世界転生という感じでわくわくする。


 感覚的には転移なんだが、神務員は転生って言ってたし、一度死んでるから転生なんだろうな。


「貴方が、勇者ですか?」


「うん」


 よ、良かった。


 つい答えたけど、阿吽の吽とかじゃないんだなこれ。


「やはり!」


「あの~、それで貴方は?」


「私は、シャケテラス・マナスポンジ。召喚士です」


 凄い名前だ。


 でも、本当に文化体系が違うんだな。


 地球の宗教由来の名前では全くない感じがする。


 じゃあええと――



「魔王を倒せばいいんだな」 


 or


「何すればいいんでしたっけ?」

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