第2話
「ックシュ!」
自分のくしゃみで目が覚めた。
それと同時に、自分がわけわからないところに飛ばされ、何故か傷があり、あまりの激痛に気を失ったことを思い出した。
あんな訳わからないこと、きっと夢だよね。
そう信じて目を開けるが…
「なんでそうなるかなぁ〜」
やっぱりそこはスラム街だった。
みんなボロボロの服を着て、ガリッガリにやせ細り、飢えた目で獲物を探している。
路上で誰かが倒れれば、それはすぐに皆の餌になる。
そんなえげつないところだった。
そういえば、傷口はどうなったんだろう。
気になったが、ふと、服をめくりあげようとする手が止まる。
昨日はめくるまでは痛くなかったんだ。
今も別段、痛くない。
もしかしたら、また服をめくればあの痛みが復活するのではないか…。
そんな思いが頭をよぎる。
でもまぁ、めくってみないことには話が進まない。
みんなも俺が痛がってるのを見るのを楽しみにしているかもしれないしね。
というわけでっと、
「うわ、キッショ。」
寒気がした。
多分全身鳥肌が立っている。
なんせ、傷口に押し込んだスライムが自分の皮膚と同化しているのだ。
傷口の部分は少し青白くなり、弾力があり…
とりあえず、一言で表すと、キモい。
冗談抜きでガチでキモい。
とりあえず、スライムを取り外せるのか、取り外せないのか。
しっかり試してみる必要がありそうだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます