1秒の誤ち

たこやん

エピローグ

これは半分フィクション、半分ノンフィクションの話です。


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「あんたいつまで寝てんねん!」

今日も朝からそんな声が家の中を響かせた。

母親だ。毎朝家から離れた駅まで送ってもらっているが、ギリギリまで寝たい僕は毎朝のように怒られている。このこともあり、いつからか母親との距離の取り方が分からなくなってしまい、会話は無くなり、僕はうっとおしいとまで考えるようになっていた。典型的な反抗期なのかもしれない。


っと、流石にそろそろ起きないと学校に間に合う最終の電車に乗り遅れそうだ。

「そろそろ起きるかぁ...」

そうして今日も自室で1人準備を始める。


やっぱり今日も車では無言だよなぁ...

早くこの時間終わんねぇかなぁ...

そんなことを考えてた時だ。

「...来月の三連休で東北に旅行に行くけど着いてくる?」

唐突だな...まぁでも東北には興味がある。だから今回はついて行こうかな

「...行く」

やっぱり距離感わからないんだよなぁ...とりあえずこれで来月の予定に家族旅行が入った。


いつも通り...では若干違うものの、今日も無事学校が終わった。家から学校までは距離があるので家の最寄り駅に着く頃には夏でも空は真っ暗で仕事帰りの父親に迎えに来てもらうことも少なくない。今日もタイミングが合いそうなので連絡済だ。


「お、あの車か?」

駅前に路駐してる車を見つけ、近寄る。

「お疲れ様」

ドアを開けるとそう声をかけてくれるのは僕の父親だ。

「...」

「...旅行着いてくるんやってな、楽しみ?」

なんや僕が着いて行く情報もうそこまで回ってるんかよ

「まぁ...そら楽しみやけど...」

「そうか、良かったわ。いるもんあったら早めに買っときや。」

今日も会話はその程度だ。


そんな毎日を今日も過ごす。

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