酔っ払い

朝イチはオールで飲んでいたお客さんを狙いに錦に残党狩りにいく。

6時くらいはタクシーが少ない時間帯なのでいつもお客さんを探すのにあまり困らなかった。

ただ飲んだ後なので厄介なお客さんが多い。。


錦から6号清洲線を使って一宮までのお客さんだった。


客「ここは100キロまで出せる!」

私「20キロオーバーはちょっと、、」

客「俺いつも出しとるで大丈夫だよ」

私「すいません」

ここでスピード出してしまうのはアマチュアの運転手である。

朝から面倒くさいお客さんだ。


朝まで働いていた人も乗ってくる。

こちらは大体距離が近いことが多いんだけど

今回は錦から引山までのお客さんでそのときはラッキーと思ってた。

ホステスさんもかなり飲んでいることがある。

きれいな人だったので後ろをチラ見してたら寝てしまっていた。

冬は暖房で暖かいのでロングのお客さんは寝てしまうことが多い。

目的地はナビに入ってるので大丈夫だが、

起こすのが面倒くさいなと思っていた。


私「お客さん着きましたよ」

全く無反応で熟睡してしまっている。

女性だから触るとあとでやばいことになるから体を揺することもできない。

私「お客さん!お客さーん!!」

全く起きる気がしない。

あー面倒くさい。


さてどうするか。

そういえばすぐ近くに交番があったな。

警察に起こしてもらおうと思った。

後で思えばこの判断は大間違いだった。

警察「お姉さん起きて、早く起きて」

と大声で体を激しく揺すり始める。

警察「起きて起きて!いい加減早く起きて!」

ようやく起きたので警察にお礼を言ってまた走りはじめたけどホステスがすごい怒りだした。


ホステス「警察に連れて行くことはないだろっお前名前なんだー!」

私「すみません」

ホステス「あんたのとこは二度と乗らんでね」

これはクレームになるなと思ってできるだけなだめようとした。

私「警察もあんな言い方ないですよね」

ホステス「ムカつくわ警察」

すこし会話したら、着くころには少し落ち着いてくれた。


今日は運が悪かった。

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