タクシー物語

洗車屋

タクシーは毎日洗車を義務づけられている。

自分で洗車する人と洗車屋さんに任せる人がいる。

19時間の営業後に洗車するのはフラフラになって倒れそうになるくらいしんどい。

だからいつも洗車屋さんを利用してた。

最後のお客さんを送って深夜2時くらい。

洗車屋さんの前にいろんな会社のタクシーが3台順番待ちしていた。

みんな仕事が終わってくたくたに疲れている。

タクシーって肉体労働だと思う。

洗車屋さんは日本人と外国人のスタッフが半々だった。

リーダーらしき人は名古屋なのに大阪弁で車を誘導していた。

順番がきてサービスの飴をなめながら4分くらい待つ。

洗車は四人で手際よく外のボディ、ガラス、ホイール、中のガラスもシートも全部きれいにしていく。

これがたった800円で驚くほどきれいになる。

この金額でこれだけきれいになるなら一般車でやっても流行るんじゃないか。

タクシー専用の洗車屋さんにしとくにはもったいないような気がした。

終わったら洗車屋さんの誘導でバックで出てそのまま道に出ていく。

ふと小銭ケースを見たら500円玉が少ない。

気のせいかとも思ったけどやっぱり少ない。

やられたなと思ったけど証拠がないしなぁ。。

次からは小銭ケースを抱えて洗車を眺めていた。