タクシー物語

女子大小路

初めて池田公園を走ったとき、平日の深夜2時くらいなのに若い男女が大勢いてびっくりした。

後にそれはホストとそのお客さんだとわかった。

名駅から女子大までのお客さんだった。

女子二人組の話が後ろから聞こえてきた。

ブサイクがついたらすぐ帰ろうと言っていた。

ホストにも当たり外れがあるらしい。

清算のときに後ろ来てますのでと急かしたら、

仕方ないやないのっと関西弁で怒鳴られた。

わざわざ関西から名古屋のホストに来るんだ。

夜中、暇な時間は女子大小路も空車のタクシーだらけになる。

トロトロ走りながら眺めてるとホストが女性に声をかけているのをよく見かけた。

みんな断っていたけど声をかけられたその顔はうれしそうだった。

夜職の子はわざと帰り道に池田公園を歩いて声をかけられるのを楽しんでるんじゃないかと思えてきた。

思いふけることが多いのはタクシー運転手には向いてないな。

やっと見つけたお客さんは女の子二人組で酔っていて足もとが少々危なかった。

女子大から名駅までだった。

運転手さんかっこいいと言われた。

お客さんはかなり酔っ払ってたみたい。