第2話 戦いの末

 ヘインズとイズミが戦い、村が軋む程の戦いになった。僕は伏せながら、戦いを見ていた。

 二人の戦いは、優雅で、まるで踊りを見ているかのように、美しかった。


 「イズミとやら、やるな!」


 「ヘインズ。お前もな。」


 お互いに魔法を使ったり、剣で接近戦をしたり、かなり長い戦いだった。


 ヘインズとイズミの戦いのその姿を見て、亡くなった父親は何故、抵抗しなかったのか?加護とは何か?気になった。そして、決着がついた。


 イズミがヘインズの後ろに回り込んだ。そして、ヘインズを切ったかと思ったら、ヘインズがイズミの後ろを取った。そこで、イズミが負けると思ったら、ヘインズにあらかじめ、トラップで動けないようにしていた。そして、ヘインズも父さんと同じ様に首を切られた。

 しかし、二人の高等な戦い方に剣や魔法を知らなかった僕は、見惚れてしまっていた。


 そして、イズミ=ハルシマがハァッ!ハァッ!と息を荒げて、父さんの首を抱きしめてる僕に言った。


 「お前、名は?」


 「ミッキー、、、ミッキー=アルバーナです。」


 「この戦い、どう思った?仇を取れて、嬉しいか?」


 「いえ、二人とも美しかったです。まるで、流れる旋律に踊ってるかのような気がしました。父親が亡くなって、どうしたら良いか分からないけど、とにかく、戦いだけの感想は美しかったです。」


 「そうか、、、そう、感じたか、、、」


 「あの?何か???」


 「いや、何でもない。ミッキーの父親の首と体をくっけよう。このままじゃ、可哀想だ。」


 そう言って、イズミは魔法で父親の首と体をくっつけた。そして、父親の遺体から魔法で光を放つ何かを僕の胸に手で流し込んだ。


 「一体何を?」


 「君のお父上の加護を埋め込んだ。馴染んで、動けるようになったら、修行すると良い。ただ、加護は育てなきゃ意味がない。それをどうするかは君次第だ。じゃあ、遺体を埋葬しよう。このヘインズと奴の分もだ。」


 そう言って、二人を埋葬した。

 


 

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