心にズシリとくる、読み応えがある作品です。

主人公・透は研究者の父の仕事の関係で、山深い村に移り住んだ。村で唯一できた親友・竜弥は、中学にあがると不良仲間とつるんで理不尽なイジメを始め、透は孤独に苛まれていた。そんなある日、透が入り込んだトンネルの向こう側には、地図に載らず誰も知ることのない村があった。そこは法律や正義の通用しない、暴力と死の恐怖に晒された鉱夫たちと、貴重な鉱石を手に入れるべく欲にかられた財閥の一族、そして彼らに取り入る者たちの醜悪な世界があった。

物語は最初から最後まで読みごたえがあります。怒りや悲しみを感じる鉱山の村でのおぞましい出来事、グロテスクかつ精緻な描写、そして人間の持つ欲の深さと慈悲の深さ……全て胸に迫るものがあります。
冒険の場面は、まるで映画「インディ・ジョーンズ」シリーズのようなスリリングな展開で、読みながら手に汗握ることもあります。

読み終えた時、一つの映画を見終えた時のような充足感を感じる作品です。
透や竜弥になった気分で、この壮大な物語をお楽しみください。

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