第2話接触もしくは邂逅

あの日から半月ほどだろうか。

今日も今日とて脱線、、公園の外周で気分転換だ。


本日はワイヤレスイヤホンで音楽を聴きながら走っているので気分がよ、、、かったのだが妙なことが。


【ギィッ、、、ギィッ、、、ギィッ】

今日もいるのだ。少女が1人でブランコに。

これで何度目だろうか?かなりの高確率で彼女を見かけている気がする。


(学生なら勉学とは言わないが、遊びや部活から帰りつき自宅でゆっくりと過ごしていてもいいような時間。いや、なにかしらのわけありなのだろうか?毎晩いたりは、、しないよな。人気も少ないから不審者などに接触されて後日ニュースになっても縁起が悪い、注意勧告がてら声だけかけておくか。)


決心をし公園の柵の向こうの彼女に

「君、この時間大体ここにいるよね。こんな暗い中に女の子ひとりだと危いから帰ってゆっくりしてた方がいいよ」


そう声を掛けるが

【ギィッ、、、ギィッ】

返答はない。


(夢中か、考え事でもして聴こえてないか)

そう思いつつランニングを再開する。




【ギィッ、、、ギィッ、、、ザザザーッ・・・キィッ、、、キィッ】

聴き慣れぬ音が背後で響く

(あれ?いま一瞬止まった?聴こえてはいたってことか。これで見かけなくなったら不安の種も取り除かれるし一安心か)


と呑気なことを思い公園から駆け遠ざかる。



ブランコの止まった一瞬、少女の暗い眼が僕のことを捕らえていた事を知らずに、、、

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