第19話「第二の実家」

第2回戦最終試合。

ついに2人目のレクエルドが姿を見せる。

3年帰宅部、リク。

彼の実力とは…。


「サクッと帰らせてあげますよ…。」

ハルキの宣戦布告。

「おお〜!いいねぇ、キミ!!帰宅部って熱量無いヤツばっかりだから嬉しいよ!」

あくまでも自らのペースを貫くリク。

ハルキの宣戦布告など真に受けていない。


「じゃあ早速やろっか!いくよ!」


「記憶の扉!開け!」


「ここは…?」

某ファストフード店のような見た目をした空間に転移させられた。

「すげぇ!こんな空間初めてだ!なんかホーム感があってワクワクするなぁ!」


帰宅部にとってファストフード店は第二の実家のようなもの。

リクにとって本領発揮出来る最上の空間である。

不利な状況が重なりながらも、ハルキの闘志は冷めることは無かった。


「絶対に負けないですよ…!」

「楽しみだ!さぁお先にどうぞ…!」


カードをドローし、手札から一枚掲げる。

「さぁ行くぜ…!このカードだ!」


 ̄文化祭の準備の時、好きな子と一瞬だけ2人きりになった!


「800ポイント!!」


「おぉ〜!それはいい思い出だね!いいなぁ!俺もそんな事してみたいなぁ!」

攻撃をものともせずに感心するリク。

裏のない笑みがより不気味感を際立たせる。


「それなら俺も文化祭関係で行こっかなぁ〜。よし、このカードにしよ!っとその前に…。」


空気が変わった。

緊張感が走る。それは嵐の前の静けさの如く。


「よし、行こうか…!」


 ̄レクエルドシステム「ラントレ」


「出たか…レクエルドシステム…!!」

彼らだけが使える唯一無二のスキル。

謎に包まれたその力にハルキは身構える。


「ちなみに俺は「帰」を司るレクエルド…らしいぜ!あんまそういうの興味ないんだけどな!」

飄々とした姿勢にフラストレーションは溜まっていくハルキ。


「それでも勘違いしたらいけないことが一つある…それは、俺は強いってこと…!」


 ̄ラントレエンハンス・バイト


「2600ポイント!」


「へぇ〜!結構やるねキミ!」

「帰宅部と違って鍛えてるんでね…!」


真相が掴めないその力に、不安とダメージは募る一方。


続く

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