第10話「発動」

レクエルド。

猛者達が戦場へ参加する事を宣言し、校長は舞台袖へとはけていった。


強者とは言うものの、どれ程の力を持っているか誰も知る事は無い…。

未知数の力の存在に場は凍りつくような雰囲気に包まれる…。


第2回戦第1試合。

皆が集まる体育館で戦いは始まる。

「全メモリストの前で戦うってのか…!」

「ビビってんのか?タクト?力を見せつける証明じゃねぇか!」

ハルキは意気揚々とする。


校内放送が流れ、メモリストの名前が呼ばれた。

「2年!マサノブ!」

「おっしゃ!誰が相手でもやってやるぜ!」


「あの人は…!1回戦でタカシとやりやった野球部の…!」


2年野球部マサノブ。

1回戦でタクトと同じクラスのタカシが戦った正真正銘パワー型のメモリスト。


「対する相手はこの生徒…!!「力」を司るレクエルド!!野球部主将!サトルだぁ!!」

放送は校内中に響き渡った。

そしていきなりのレクエルドの登場に驚愕するメモリスト達。


「いきなりレクエルドの登場かよ!」

「それに力を司るって何だ…!?」


「キャ、キャプテンが相手かよ…!いいですよ!やってやりますよ!全力で行かせてもらいます…!!」


自身が所属する部のキャプテンに対し、萎縮を示さないマサノブ。

それに対し、サトル。

「マサノブか。お前の力自慢は部の中でもトップクラスだ…。だが相手が悪かったな。」


沈黙に包まれる中、2人のコールが響く。

「「記憶の扉!開け!」」

闇に包まれる異空間の中、戦いは始まる。


「レクエルド…。一体どんな戦いをするんだ…。」

タクトは戦いを見つめる。

そしてゲームが始まる。


「行きますよ!俺のターン!」


 ̄新人戦でホームランを打った!


「900ポイント!!」

「よし!まずまずのダメージ量だ!遠慮はしませんよキャプテン!!」


「900…?まあまあ入るんだな…。」

「やっぱりお前もそこに気付いたかタクト…。」

2人は900ポイントに疑問を抱く。

レクエルドとはこんなものか…と思った矢先。


「いくぞ、マサノブ。俺のターン。」


 ̄レクエルドシステム「フォルス」


「レクエルドシステム…?ハルキ知ってるか?」

「いや、そんなの初めて聞いたぞ…。」

物々しい雰囲気に包まれる場内で発動された実態不明なスキル。


「レクエルドにはそれぞれ司るものがある。俺は「力」を司るフォルスの使い手…。本当の力をお前に教えてやる。」


「本当の力だと…!」

身構えるマサノブ。

そしてその驚異は一瞬にして降りかかった。


 ̄フォルスエンハンス・ベンチプレス


「5、5000ポイント…!!!」


続く

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