第2話 スポーツが好きだ

僕はスポーツが好きだ。


小さい頃からボールを使って遊ぶのが好きだった。


僕は、野球というスポーツで人生が大きく変わった。

今、一緒に遊んでいる親友も同じ野球部だった(もしかしたら、向こうは僕のことを親友だと思ってないかもしれないけど。)

もし、野球をしてなかったらどうなっていたのだろう。

間違いなく、今の親友とは遊んでないと思うし、スポーツもあまり好きじゃなかったかもしれない。


でも僕は、スポーツに出会えて本当に良かったと思う。


今僕は、月に2、3回ほどバスケットボールを友達としている。

最近は、集まりが悪くなっているが中学時代の友達と楽しくやっている。


スポーツが野球からバスケットボールになっても一瞬で中学時代へとタイムスリップする。

バスケットボールが好きってのももちろんあるけど、僕は中学時代の友達が大好きだ。

あの中学時代に遊んでいた休み時間が本当に好きだった。

夢中でボールを追いかけていたあの時間が僕の青春だった。


僕は、決してスポーツが上手いわけではない。

むしろ、下手だと思う。

それでも僕は、スポーツが大好きだ。

そして、スポーツを一緒にしてくれる仲間も大好きだ。


小学生の僕の夢は、プロ野球選手になることだった。

でも夢は、叶わなかった。

それでも、スポーツはずっと僕のそばにいてくれた。


僕は、大学時代スポーツをしなかった。

今思えば、スポーツを続けていればよかったと思うが、当時の僕はスポーツを選ばなかった。

大学2年の時に病気になり、入院したことがある。

その時ちょうど東京でオリンピックが開催されていた。

僕も毎日放送されるオリンピックにくぎづけになっていた。

当時の僕は、20歳だった。

だから同世代のアスリートがたくさん活躍していた。


かつて、プロ野球選手を夢見ていた20歳の僕はこの現実を受け止めきれなかった。

あんなにも好きだったはずのスポーツが僕を苦しめていた。


あの頃は、世界で戦う同世代のアスリートを見て応援できなかった。

「僕はいったい何をしているのだろう」とずっと思っていた。


夢を忘れていた自分。

スポーツを見なくなっていた自分。

病気になって走ることさえできなくなってしまった自分。


どれも同じ自分のはずなのにどの自分も受け入れられなかった。


スポーツとは距離を置いていたはずだった。


そんな時、僕の高校時代の野球部のチームメイトが社会人野球からプロ野球選手になった。

このニュースを知った瞬間、僕は嬉しいはずなのに少し寂しい気持ちになった。

僕が叶えるはずだった夢を友達は叶えたからだ。

彼がプロ野球選手になれたのは、夢をあきらめなかったからだ。

僕は、中学生くらいの時に夢をあきらめた。

でも、彼は夢に向かってまっすぐ走っていた。


僕は、彼に「まだまだこれからだ」と勝手に言われている気がした。


その時、スポーツが嫌いになったわけじゃないことに気付いた。

僕は、まだスポーツをしていいんだと思うことが出来た。


もう一度スポーツと向き合いたい。

下手でも、馬鹿にされても構わない。

僕は心からこの言葉を言える。


僕はスポーツが好きだ。


























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