日常のまにまに

櫻庭ぬる

目が滑る

「目が滑る。」


この表現を初めて見たとき、感動した。



例えば、電車で本を読んでいるとき。

例えば、寝る前に本を読んでいるとき。



さっきまでちゃんと読んでいたはずなのに、

気付けばただ文字を追うだけになって、全然頭に入ってこなくなる──あの状態。



1年くらい前にこの表現を知るまでは、

単純に「文字が頭に入ってこなくなった」と言っていた。


でも知った瞬間、

「そうだ! 確かに目が滑ってる、これだ!」と妙に納得。

すとんと腑に落ちて、感激したのだ。



以来、「目が滑るからちょっと休憩しよ〜」など、頻繁に使っている。



比較的新しい表現のようだが、

かの知恵袋さんでは、2014年時点で既に「目が滑る」についての質問がされている。


遅れること10年、わたしはようやく知った次第である。笑


50年前の人だったら「いや、目は滑らんやろ」と言ったかもしれない。



言葉は常に進化している…!

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