追加で思うこと。

 ちょっと、バズったんだと家族に言ったら、グラインダーとか、伝統工芸とか、例えが古過ぎると言われました。

 新しい例えね。


 こういう、古い物が廃れて、主流が変わる事例は沢山ある。

 まず、レコード。

 いま、レコードで聴いてる人は恐らく少数派。

 CDですら、ストリーミング再生にとって代わられている。

 だが、古い物には味がある。

 ロマンと言っても良いし、ぬくもりと言っても良いし、柔らかさと言っても良い。

 レコードはなんか良いんだよって人はいる。


 例えばカメラ。

 一昔前は、フィルムカメラだった。

 今はデジカメ。

 プロで古いカメラを愛用してる人はそれなりにいる。

 古い物は味がある。


 ゲーム機でもそうだ。

 ファミコンは古い。

 ゲームもしょぼい。

 でも人によっては味やロマンを感じる。


 ファミコンで遊んでいる人は少ないだろう。

 でも、好きなんだよって人はいる。


 もっと言えばソロバン。

 ほとんどの人は電卓かスマホかパソコン。

 でもね、ソロバン名人のその計算する姿はすげぇって感じになる。


 書道もそうだ。

 昔はみんな筆で書いてた。 

 達筆な人は多かった。

 そして、書道も名人は凄い。

 崩れてて読めない字でも、伝わる物がある。


 じゃあ、とって代わった物は?

 それは機能性だ。

 機能美と言っても良い。


 大体のそういう製品のイメージは硬くて滑らか。

 金属の機械だと思ってくれて良い。

 人の手作りは、肉体の柔らかさと血の通ったイメージ。


 AIの文章は語集は多いし、表現も多い。

 なめらかだと言っていい。

 だが、人間味が薄くなる傾向がある。


 それが悪いとは言わない。

 私もAIに書かせている人間だから。


 何故、AI小説がこれから増えて行くのかと言うと、AIの書く文章がスムースだからだ。

 誤字脱字がなくて整った文章。

 実にスムースだ。


 カメラの話に戻るが、フィルムの撮影手法をデジカメはどんどん機能として追加してる。

 プロがみたら、違うってなるんだけど、一般人は解らない。


 生成AIは始まったばかり、これからAIではない小説の味をどんどん吸収していくに違いない。

 プロがみたら、AIだと見抜くかも知れないが、一般人には区別付かないってことになって行くだろう。


 だから、AI否定派が目指すのはAIが模倣できない味。

 達人や名人の技。


 AIが目指すのは機能美だから、色々な機能ができること。

 すなわち、文章にこういうイメージで書いてって言って、何回か修正したら、それができること。

 いまでも、ポエムチックにとか、注文は付けられるが、感動を誘導するような書き方はまだ無理だ。

 芸術的な文章、そのレベルには程遠い。

 だが、いずれそれも可能になるはず。


 AI否定派には頑張ってほしい。

 すげぇって作品をみたいんだよ。

 AIが模倣できない領域をみてみたい。

 いまはAIは名作レベルはかなり無理。

 素人作家の模倣もきついかも知れない。


 だが、AIは進化していく。

 いずれはってことだ。

 残酷で悲しい話だ。

 衰退は悲しい。

 昔はAIがなくて良かったなとかそう言う話がされる時代になるんだろう。


 年寄りの私はそういうのを沢山みてきた。

 時代の変化は残酷だ。

 AIを使っても使わなくても、変化の対応を迫られる。

 実に残酷で哀しい。


 パソコンを使えなくて、会社で爪弾きにされた社員を知っている。

 特技があれば別だがって話になる。

 繰り返すが時代の変化は残酷。

 私はもう、お迎えが近いから、達観しているが、小説に人生を掛けていたら、こんな他人事ではいられないだろう。

 否定だの肯定だのじゃなくて、変化に適応することに注力すべきなんだよ。

 そう声を大にして言いたい。

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