恋愛・謎解き・ファンタジーが詰まった珠玉の作品

──花喰い竜を、殺しに来たんです。
そんなセリフから始まる恋愛ファンタジー。

辺境の伯爵令嬢であるラーラマリーが受けた王命は、森に封じられた花喰い竜の生贄となること。家族のもとへ帰りたいラーラマリーは悲嘆にくれず花喰い竜を倒すと心に誓います。
ところが森で出会ったのは恐ろしい竜ではなく不思議な青年・ジークヴァルト。彼は、竜を倒すと意気込むラーラマリーを鍛えてやると言い出し……。

タイトルから異種族間恋愛の気配は感じられると思いますが、本作で特筆すべき点は「謎解き要素」と「世界観がしっかり練られた重厚なファンタジー」であること。

なにも持たない伯爵令嬢ってどういう意味?なぜラーラマリーは生贄に指名されたのか?お告げがあったからと話す王の周辺では、なにやら不穏な影がチラつきます。
そして最後には熱い戦いと感動のラストシーンが待っています。終盤は一気に読まずにはいられませんでした。そして泣きました……。

健気に運命に立ち向かうヒロインやバトルもあるファンタジーが好きな方には特に刺さると思います。
ジークヴァルトが抱える孤独や二人のすれ違いにも悶えながら読んでほしい作品です!

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