第9話 人形師

 さらった子供の骨から人形を作る男がいた。


 骨格、身長、様々だ。


 どんなヒトの人形ができるかは神頼み。


 彼は作った人形を金持ちに高値で売っていた。


 子をうしなった親達は怒り、トリュフ豚をけしかけて男の家に詰め寄った。


「ただ殺すだけでは飽き足らんわ」


 親達は男の家にあった人形を墓に弔い供養すると、今度は彼の頭から下を地面に埋めた。


 3日たち、声も聞こえなくなった頃に村人が来ると男の姿は忽然と消え、代わりに免罪符が残されていた。


 怒り心頭した親達が教会の門を叩いたが返事がない。


 怪しさがつのって戸を斧で叩き割ると、ガーゴイルの彫像があった。


 怪物の腕には人形が抱かれていた。

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