宇宙より

プロローグ

普通の生活。

まずはこれについて考えてみよう。

その際のポイントは、何を基準として、普通、と定義するかだ。

普通。

一つ、ひろく一般に通ずること。

一つ、どこにでも見受けるようなものであること。

類義語、なみ、一般。

僕の電子辞書に入っていた広辞苑では、こう書かれていた。

これを参考に考えてみると、普通の生活とは、大多数の人が送っている生活、ということになるのじゃないだろうか。

ではその、大多数の人が送っている生活、とはなんだろう？

朝起きて、職場や学校に行って、夜に家に帰って、ご飯を食べて、寝る。

こんなところだろうか。

確かに、大多数の人が送っている生活だ。

普通の生活と言えるだろう。

さて、結論が出たところで、次に進もう。

俺は、この普通の生活を望むのか。

答えは、イエス。

普通に朝起きて、普通に学校に行って、普通に家に帰って、普通にご飯を食べて、普通に寝る。

うん。

こんな生活を送りたい。

というか、現在、送らせてもらっている。

続けたいものだ。

では、最後に考えてみよう。

俺は今、幸せだろうか。

この普通の生活をしていて、俺は幸せなのだろうか？

答えは、ノー。

普通の生活を送っても、幸せにはならない。

なぜならそれは、人として、当たり前のことだからだ。

必要最低限のことだからだ。

そう、これだけじゃ足りない。

刺激が、欲しい。