第3話 碧斗くんはモテるのです。
「最初は、私が
「え?
びっくりの連続で、え?しか出てこない。
飲み物が届き、手際よく私と
自分のお酒を飲みながら、私たちの様子を再び見守った。
お行儀いいし、手際もいい。
飲んでる姿は、ウサギみたいで可愛いし、これは何度も感じる、(
「この通りイケメンでしょ?」
頷くしかできません、その通りでございます。
「モテるわけよ、とてつもなく」
そうでしょう、そうだと思います。
「で、あまりにモテすぎて、面倒になっちゃったわけ、女性が。
「うんうん」
「で、色々あって、嫌気がさした
「ほーほー…」
お姉ちゃんの真似にも、モテるエピソードにも、動じてません。
「いくら姉弟だからって、アラサーになってまで弟と同居なんて邪魔だし、
「で、
「わっッッッるい姉ちゃんだ!!!!」
「そんなことないですよ。こんな綺麗な人との同居、提案してくれたし」
私と
「
「そんなことないですよ、本心です」
ピュア風な装いでお酒を飲んでても、騙されないぞ!と警戒心が湧いてくる。
「ただ、女性には困ってないんで、
そういってちらっとめくった服から見えた腹筋は、綺麗なシックスパックのよう。
「俺も参ってて。髪下ろすと幼く見えるらしいから、外出歩くときはこうしてるけど、ちゃんとするときは、ちゃんとするんで。安心して過ごせるようにしますよ」
まっすぐ目を見る
「…
「え?」
「引っ越し費用も払ってくれて、家賃まで3分の2払ってくれるんだよね?私ばっかり好条件で、…」
「将来的には結婚したいとは思ってるんですよ。でも、今の状態で恋愛したいって思えないんで…。女性嫌いになる前に、姉の信頼する人と同棲っぽいことしておきたいなって。断るときの彼女的役割もしてくれたら、助かります。」
「…うん、全然する。碧斗くんなら、信用できる気がする」
私が差し出した手を、
わたしと
酔いが覚めたときに、後悔をするかもしれない。
意外…じゃないぐらい大きな決断。
でも、
そう思ってたんだよ…。
「あ、やべ、…しちゃったね」
こんな男の顔して笑うなんて、…。
暗闇のリビングの中、倒れ込む私を支えてくれたはずの
きっとこの反応は、無意識の慣れの行動。
「
「ごめん。けっこー遊んでるかも」
楽しそうな顔して、ちょっとかすれた低い声。
あ、男だった…、そんな思考の先は、
お酒のせいで、ふわふわしているからかな。
それとも、
ふあっと空いた口の隙間から、すっと
どこまでも優しい
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