第3話 元創造神 異世界へ3
何もない空間に召喚された後輩君は、先輩の暴走を収めていた時突如隅のほうに扉が出現したためゆっくりと確認しに行くと二人の男女が言い合いをしていたので声をかけた。
「あの、お二人はどちら様で?」
声をかけると二人ともビクッとした後何事もなかったような顔をしてこちらを向いた。
「わたしは女神エリュンといいます。こちらは天使のゴルゴ。この度は私の世界へと召喚してしまい申し訳ありません。突然のことでいろいろと混乱しているかもしれませんが一度落ち着いて話を聞いていただきたいのです」
「異世界・召喚・神様ってことは異世界転移ものってことですか!俺そういうの大好きなんでなんでも言ってください!」
(結構好印象なのね、もしかしたらあちらの創造神様も話せばノリノリになってくれたりして)
「中で話しますので移動しましょう」
「せんぱーい!話せる人を見つけたんでこっちに来てください!」
自暴自棄になって全裸ででんぐり返しを続けていると後輩の呼ぶ声が聞こえてきた。
「話せる人だ~?そんな奴がいるならぜひとも話をしたいもんだ。こんな状況になった理由をな!!」
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「てめぇが今回の首謀者か。どういうことか説明してもらおうか、もしクソみたいな理由だったら覚悟してもらうからな」
(ひぇ、めちゃくちゃ怒ってるわ)
「改めて自己紹介させてもらいます。エターという世界の女神をしているエリュンといいます。私の世界ではあなたたちの世界とは異なり科学が発展しておらず、代わりに魔法というものが世界を動かしています。特に使命を与えたりなどはしませんが私の世界が少しでも発展するように過ごしていただきたいと思い召喚させていただきました」
「つまり異世界転移してチート無双しろってことですね。どんな力がもらえるんですか!俺期待しちゃいますよ!」
「その前に召喚される前の硬直時間は何だったんだ?その説明はないのか」
「それにつきましてはゴルゴより説明させていただきます。えーっとお名前は」
「佐藤
「では佐藤様のみこちらへ」
一度部屋を出て扉の前で向き合う
「で、どういう理由だ?」
「本来であれば人を召喚するはずの魔法陣で、元とはいえ神を召喚対象としてしまったことで処理が遅れ硬直時間が発生してしまったようなのです」
「つまり俺のせいって言いたいんだな。お前の言い分はよくわかった100発お見舞いしてやる歯食いしばれ」
「待ってください、今回のことは非常に痛ましい事件でしたが今回の召喚は佐藤様にも大きなメリットがあります。地球では魔法の存在がなかったのでご自身が把握しておられないようですが神格を失っているだけで力のほうはいまだにお変わりありません。エリュン様の世界であれば思いのままお過ごしになられるかと」
「ふーん。力、なくなっていなかったんだな」
手をグーパーした後フンと力を籠めると手の中から大きなダイヤモンドの塊が出現した。
「おお本当だ!てっきりもうただの人間になったものだと思っていたが不思議なこともあるもんだ。この力があればどれだけ楽に生活できたか・・・いまさら言ってもしょうがないか」
「そのお力は下界でも問題なく使用できます。ですのでここは怒りを抑えていただいて気持ちよく新たな生活を送りませんでしょうか?」
「結局謝罪の言葉はないんだなこの野郎!」
「ぐぺ」
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「あっ先輩帰ってきたんですね。俺異世界で英雄を目指して頑張ることにしました。見てくださいこの剣。聖剣ルーゼットって言うらしいですけど、持ってるだけで身体能力が超強化されて光の斬撃が放てるんですよ!それにいろんなスキル盛盛でもらったんで先輩も困ったら俺に声をかけてくださいね飛んでいくんで!」
あっちで話している間にこちらはだいぶ話が進んでしまったようだ。佐々木のやつはもうノリノリで今にも行きますという感じだ。
「おいエリュンだったか?一応聞いておくがここで転移を断ったら地球に返してくれはしないよな?」
「異世界への転移は決まったことですので元の場所へ返すことはできません。もしそれでもことをるということでしたら何もないこの空間で一生過ごしていただくとになります」
やっぱりか、誘拐だ何だといっても意味がないことはわかりきっている。あきらめて異世界転移とやらを受けることにしよう。
「俺にもスキルってやつは貰えるのか?」
「申し訳ありません、佐藤様は創造の力で容量いっぱいでしてこちらから新たに付与することはできないようです」
「そうか、わかった。ありがとう」
自分で何とかすればいいか、そのための力だしな。佐々木は英雄になるって言ってるけど俺は何をやろうかな?とりあえず降りたら大きな都市でも周ってそれから決めることにしよう。
「よし、俺も腹くくったぞ。異世界に転移してくれ」
「わかりました。では佐藤様、佐々木様よい異世界ライフを」
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