ドキドキ!憧れの彼と秘密の恋愛日記♡
赤井りこ
1話目 1月3日
1月3日
今日は彼との、初めての初詣♡
新年を一緒に過ごしたいなって、そんな些細な一言も覚えてくれていて、
私の為に、時間を作ってくれたの。
毎日配信で忙しいはずなのに、その行為だけでまた大好きになっちゃう!
ニット帽にマスクをしている、遠くに見える愛しの彼。
人目を避ける為のその恰好も、私にはすぐ分かっちゃうんだ。これって愛の力かな?
私の姿を見つけると、嬉しそうに駆け寄ってきてくれて、
少し照れくさそうな顔を見せてくれたと思ったら、
誘うように手を差し出してくれたの。
「神社内は初詣で沢山人が来ているから、はぐれないように」だって!
勿論、断る理由なんてないから、喜んで繋いで歩いたわ。
道中、あまりに沢山の人とすれ違うから、喋るのもなんだか気をつかってしまって、
他の人にバレないかなんて、彼も同じ事を思っていたみたい。
引っ張られるように歩きながら見えた彼の耳元が赤くなっていて、
私もすっごくドキドキしちゃった!
この鼓動、貴方に聞こえてなかったかな?大丈夫かな?
そんな事を考えたら、私の顔が赤くなっていたみたいで、
彼はその顔をみて、柔らかく微笑んだあと、
愛おしむように頭を撫でてくれるものだから、息をするのも忘れちゃうの。
冬真っ只中の外は、やっぱり寒くて
繋いでいた手も、少しずつ冷たくなってくるものだから
私より先に気付いた彼が、近くで甘酒を貰ってきてくれて、
そっと私の手の中に包ませてくれたわ。
少しでも暖かくなるようにと、そこから彼の手もそっと包んでくれて。
私の彼は、とっても優しいでしょ?
それからね、ちゃんとお参りもしてきたわ。
隣にいる彼の存在がまだ信じられなくてつい、横目で見ちゃうもんだから
あんまり集中できなかったよ、もう~!
彼から何をお祈りしたの?って聞かれたけど、
『私を知ってほしい』なんて、そんな高望みな本音は言えなかったの。
2人きりの時間だけを重ねたとしても、
貴方はきっと、忙しいからすぐに忘れてしまうでしょ?
そんな私の気持ちはつゆ知らず、彼は素直に愛情を向けてくれるから、
「俺は、来年も一緒にいたいって願ったよ」なんてサラッと言ってくれて。
ねえ、こんな素敵な彼が、私の恋人でいいのかな?
つい、「私もだよ」って言葉がでちゃうと、彼がね、幸せそうな顔をしているの。
その表情がとても眩しくて、目が離せなかったんだ。
大好きよ。世界で一番。貴方を愛している。
来年もまた、一緒にいようね。
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