AI生成小説の現在地

志乃亜サク

はじめに

 最近、AIによる小説執筆の賛否があちらこちらで議論されているのを目にするようになりました。


 ついにここまできたか、というのが正直なところです。

 

 とはいえ。

 いつかAI小説のレベルが上がって氾濫するようになることは以前から予測されていましたので、個人的にはそのこと自体への驚きというよりは、だいぶ早くこの日が来たなという驚きのほうが強いです。


 一応、ぼく自身の旗の色を示しておきますと、場合によりけりかなと。

 

 たとえば「AI使ってこんな小説書けたよー!」と小さなコミュニティ内(カクヨムでいえばそういう自主企画など)で楽しむのは全然OK。ぼくもやってみたいです。


 ただ、コンテストなど従来は人間同士が健全に競い合っていた場に大量のAI小説をワッと送り込む…これは拒否感が強いです。


 なにぶん感情的なものですから、論理的に反論されたら何も言えないのですが、この拒否感はたとえばビュッフェで大量に盛って食べ残す人を見た時のような、行儀の悪いものに接した時に湧き出る感情と似ています。


 「ルール違反ではないでしょう?」という反論は、なるほど論理。だけど「そこまでルールブックに明記しないといけないのか…」という徒労感とこの拒否感は近い場所にあるような気がしてます。


 しかしながら。


 こんなことを書いておいてなんですが、ぼく、あまりAIの書いた小説を知らないんですよね。

 ネット上のさまざまなご意見を総合しますと、いまだAI生成小説は人の手によるもののクオリティには至っていない、というのが大勢を占めているようですが。実際その小説を読んだわけではないので、いまいちどういった部分がどのように至っていないのかをわかっていないのです。


 そこでひとつ実験してみました。

 自作の掌編小説を使ってAIに書き直させてみよう! という試みです。


 具体的には、こんな感じです。

 ① 次話にて自作の掌編(1500字程度)を掲載します。

 ② ①をChatGPTにて500字程度に要約してもらいます。

 ③ ②をプロットとして、ChatGPTに1500字程度で書き直してもらいます。


 さてさて。どんな結果になるでしょうか。


 これはある意味で、AI生成小説との真剣勝負です。

 もし惨敗したら、寝込みます。

 寝込んで忘れます。


 次話はまず自作の掌編です。

 このためにわざわざ書きました(笑)




 

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